陶芸作家作品のブツ撮りセットの解説



1/11(木)、1/12(金)の2日間、
陶芸作家さんからの依頼撮影がございまして、作家さんの工房に出向き、作品を30点ほど撮らしていただきました。写真はそのライティングセット風景です。

というわけで、せっかくの機会なので本日はセット風景写真でプロライティングの解説していきたいとおもいます。


まず使用照明光源。今回は「ストロボ」を使いました。緻密にライティングできる定常光の 高演色LED電球 を使うことも考えましたが、工房の窓から外光が漏れる可能性があった(完全遮光ができない)ので、念のため外光には影響を受けにくいストロボを選びました。(ストロボは圧倒的に光量が大きいため)※ちなみに現場写真には高演色LED電球もありますが、モデリングライト目的で、撮影照明メインはあくまでストロボ光。で、背景は「4×8サイズ」の「グレー・デコラ板(作家さん所有物)」。

ここからはライティング解説。なお、光源が高演色LED電球になっても基本同じです。(LEDの場合、傘バウンスではなく直当てがよろし)

① トップライト(メインライト)
120×120cmのアルミ枠(自作)に、ユポ(ディフュザー素材) を貼ったものを被写体の上に設置し、大きな面光源にした。被写体が小さくなると枠ごと下げて調整。(ディフュザーはなるべく被写体に寄せる)

② 左サイドライト
ユポのロールを垂直に垂らし、補助光として使う。トップディフューザの高さに合わせて高さ調整。

③ 右レフ板
90×90cmの白い板を配置。

※①と②の光量バランスを調整して、各々の作品に対応。※②と③は、逆になることもある。


④ エッジライトのためのトレペディフューザ(一部の被写体で必要に応じて使用)
幅841mmのトレペロール を垂直に垂らして、ライト(ストロボ)を透過ディフューズ。この被写体では、おしりのエッジ出しライトとして使用。


⑤ トップディフュザー後部に黒布を被せ、ライトの光を遮って背景を暗くしている。
※ブツ撮りでは、レフ板と黒布の準備は必須。(黒ケント紙を使う場合もあり)

ライティングの解説は以上です。


ちなみに、使用カメラ機材はこれ。
このでかくて重いレンズはこれでもただの50mm単レンズ。しかも開放値がF2.8と通常より暗い。暗いからといってナメてはいけない。世界一の描写力があるレンズではないかと思っている。(ビギナーさんほど開放値が明るいほどいいレンズと思ってる人いるでしょ?そーじゃないこともある ってことも覚えておきましょう)
※この50mmレンズのことを、詳しく知りたい方は、本ブログ過去記事に度々出てくるので、ご自分で探し当ててください。


というわけで、2日をかけて無事30カット撮影を完了しました。もちろん出来栄えは、完璧といってもよいとおもいます。

この撮影をおこなうにあたり、小型車の後部座席を倒し、目一杯積み込む照明系機材が必要でした。この量じゃ、電車移動は完全に無理ですわな。

まぁ、でも、逆をいえば、この規模のブツ撮りでは、
この車に載せて持っていけることが分かっただけでも収穫だとおもいました。

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今年は手持ちカメラ&レンズ機材のまま新しい(かもしれない)写真表現に挑みます


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新しい年になった機会に、新しいかもしれない写真表現にチャレンジしてみました。
で、試しに撮ったのがTOP写真。なーんか、フツーの写真と違うように思いませんか!?最新のデジカメで撮ったとは思えないこの感じ、昭和感さえ漂っています。

実は、カメラとレンズは手持ちのもの(ちなみにこれは「ソニー α7R4+ライカ SUMMICRON-R35mm」)。新しく新調したカメラ・レンズはありません。

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同じ手法で次に撮ったのが、この寄りカット。レンズはSUMMICRON-R50mmを使いました。

なるほど、なるほど、、近くでやるとこ〜なるんだね。。(と、自分だけで納得)

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だいぶ、この方法のコツをつかんできたかな。
なんか違うの、わかりますかねぇ? フツーに撮っただけだと、この空気感出ないんですよね。
簡単にいうと、画像の懐が深くなった って感じです。しかも、カメラとレンズはこれまで通りの機材で、ってわけ。(SUMMICRON-R35mm使用)

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最後は、今日の夕方、撮った写真(SUMMICRON-R35mm使用)。なんか、フツーに撮ったものより、深い空気感が違うように思いませんか!?ただ、新しいというよりも、何かしら昭和感もあり、古めかしい…。

さてさて、どーやってこうなったのか!? フィルム時代からのプロカメラマンなら、なにかしら予想できるかもしれません。。。
みなさんも色々考えてみてください。。。


今回はナゾを残しつつ、とにかく、今年は、しばらくこの撮影方法を極めていきたいとおもいます。
※実はそんなに簡単ではない。
カメラ・レンズ機材こそ買い足していませんが、コストはそこそこかけています。。

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新年のごあいさつ(2024)


お客様各位
謹啓
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は格別なご高配を賜り、まことに有難く厚く御礼申し上げます。本年も、より一層のご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
敬具
有限会社パンプロダクト 中居中也

本日(2024.1.1)夕方に発生した石川県能登地方を震源とする地震(令和6年能登半島地震)により、被害にあわれた皆様に心からお見舞い申し上げます。
すでに夜になっていて辺りが見えなく寒い夜となっております。避難できていない方、避難されている方、被災者様のご無事をお祈り申し上げます。

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