ライカ(ビゾ用)エルマー65mmF3.5は、魔界の法則で写るレンズなのか?



ライカ エルマー65mmF3.5」の写りは、最近のレンズのような爽やかな写りではありません。例えていえば「深い」「芳醇」「湿度のある」「フルボディー」…..的な方向といえます。マイノリティーでしょうが私は「エルマー65mm」の濃ゆい写りが大好きです。

今では、65mmという適度な焦点距離も相まって、私のブツ撮りにおいては欠かせない存在となっています。


エルマー発売当時のライツ社はレンジファインダーのM型ライカしかなく、M型に取り付けて無理やり一眼レフのようにする「ビゾフレックス」というシステムが生まれました。一応一眼化できたので、超望遠レンズやマクロレンズが使えるようになったわけですが、このとき新たに開発されたレンズ(フランジバックがライカMより長い)が、いわゆる「ビゾ用レンズ」といわれているものです。ビゾ用レンズのマクロレンズが「エルマー65mm」ということになります。(おそらく、ライカ社初のマクロレンズ)


エルマー65mmの描写の特徴は、濃厚な階調表現と、シャープな描写の両方を持ち合わせているレンズといえます。
開放時の「ピン面」は鋭くシャープに解像します。なのに、ピン面から外れると「溶けていくような濃厚なボケ」という相反した描写をするようになります。

結果、私は「魔界の法則で写るレンズ」 ではないかと考えます。
※絞っていくほどに、シャープな描写の深度が深まります。


マウントアダプターとフードを外すと、エルマー65mm本体が現れました。
とても小さなレンズです。


レンズとヘリコイドは回すと外せます。専用の中間リングがオプションで用意されており、リングを間に装着すると、さらに寄れるようになるという仕組み。

それでは、ワインボトルのラベルをエルマー65mmの「開放(f3.5)」で撮った写真をお見せしましょう。


無地の色背景で撮影。エフェクト的な画像処理は一切しておりません。また、ライティングで凝ったこともしてません。

魔界の法則で、という意味..少しは伝わりましたかね?
それに、魔界の力のせいでしょうか。わけもなく「ものすごい説得力のある写真」であるようにも感じます。

周りが暗くなっているのは、開放撮影による単なる「周辺光量落ち」です。悪く言えば、レンズエラーなんですけど、むしろクセになる感じで好きです。シワもヨレもない無背景なのに、ムラっぽく写っているのもこのレンズの特性ですかね?いずれにしても、決して優等生じゃなく、かなり不良っぽいかも。

ワインラベルをフツーに撮っただけで、この世界観が生み出されるってすごくないですか!?唯一無二だと思います。

あ、ただ、このエルマー65mmは銘玉と評され、人気の高いレンズのため、中古価格もかなり良いお値段がしますので、沼にはまらぬよう、ご注意を。。


 26cm横棒 (50cmソフトボックス用)


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