屋外ブツ撮り、日向/日陰のメリットデメリット



今日の東京は、気持ちいい晴天だったので外に出ました。
今回は珍しく「屋外ブツ撮り」。日向と日陰で撮ってみて、それぞれのメリット・デメリットについて考えたいとおもいます。

条件:撮影時間は太陽が最も高い正午12時。地べたに背景紙を敷いて、使い古されたスピニングリール(黒とゴールドの被写体)の置き撮りをします。


まずは「晴天日向撮影」

○晴天日向撮影のメリット
・元気な印象の写真になる
・正確な色が表現できる
・リアル感を演出できる

×晴天日向撮影のデメリット
・明暗差が激しく、影部は真っ暗で見えなくなる
・高級感が損なわれる(粗が見えやすい)

まぁ、こんなところですかね。
通常のブツ撮りには向いていませんが、
「元気感」や「リアル感」を優先する場合では日向撮影を選ぶこともあります。



とはいえ、
いくらなんでも、シャドー部が暗すぎる!という場合は、


レフおこし秘伝のレフ板」でシャドー部を明るくすると良いでしょう。



続いて、
「晴天日陰撮影」


○晴天日陰撮影のメリット
・明暗差が少ない、しっとりとした仕上がり
・ライティング撮影に近い

×晴天日陰撮影のデメリット
・青空の青が被り、正しい色の再現ができない

ブツ撮りのライティングに近いので、
通常の目的のブツ撮りでは「晴天日陰撮影」の方が向いているといえます。

ただ、



青被りが発生するデメリットのために、正確な色の再現ができないので、


必ず「色温度調整」で、青みを引いて調整する必要 があると考えましょう。
※カメラの設定でWB調整をする。または撮影後、画像処理でWB調整。





というわけで、通常要求のブツ撮りは、
晴天日陰撮影 が良い!

この知識は、ライトの用意が全くなくて、急に「ブツ撮り」をしなきゃいけない時に役に立ちます。キリヌキ用写真なら白紙敷いて日陰で撮れば良いし、日陰に素材感の良い天板があれば、その上で置き撮りすれば良いのです。

例えば屋外のゴルフ場でのゴルフクラブ(ブツ)の撮影では、私はまず良さげな背景の「日陰」を探すことが多いです。

しっとり写真を目指すなら、基本、日向を選ぶな!ですが、
実際のお仕事では、その逆の要求もあります。太陽の直射光の下で、ギラっと光らせてドライバーヘッドを撮る(元気優先)ってこともあったりしますからね。

とはいえ、皆さんは、
結局、やっぱり屋外ブツ撮りでは安牌の「日陰撮影」を選ぶべき だとおもいます。


あかーん!!こんな記事書いていても商品はなーんも売れん!!!できればショップも見ていっておくんなまし。↓
shop-top



nomi

new-blog

【twitter】パンプロダクト新着・再入荷専用アカウント
→https://twitter.com/panproduct
滅多につぶやかないのでウザくなーい!最低限の文字数で淡々と情報のみをお届けします・・

facebookページやってまーし!(ログインしてほめてくださーい!)
→https://www.facebook.com/panproduct


 

カテゴリー: 【ブツ撮りの基本】(EC事業者様必見!) | コメントする

マクロレンズで寄ると絞っても思った以上にピントがこない件



ごめんなぁ、昨日のセットの使い回しで…。


はい!
というわけで、本日は、
マクロレンズで寄ると
絞っても思った以上にピントがこない件

について考えたいとおもいます。

フルサイズカメラに60mmマクロレンズをつけて、
撮影距離32cm
赤いビー玉(直径2.5cm)にピンを合わせます。

このレンズの絞りは、F2.8からF22までありますが、
その全絞りを使った作例を見ていきましょう。


F2.8(開放絞り)からF8くらいまで、徐々に赤玉以外のピントが良くなってきているように見えます。ですが、そこから先は絞りこみ効果が薄れてきてるようですかね。

小さい絵でみるとピンが合ってきているようにみえますが、拡大してみるとどうでしょう?


実は、赤玉と手前の青玉以外に、完全にピントが合っているものはありません。 ※手前ではあるが、青玉後方と赤玉に煽ったカメラからの実距離が近いことが原因と考えられる(この話の続きはのちほど、)

それどころか、直径2.5cmの赤玉の輪郭も完全にピンが合ってるかも怪しいものです。(しかもF16-F22では、絞りすぎの回折現象 により絵が甘くなってきています)

直径2.5cmの最短にピン合わせをしたら、輪郭は1.25cm向こうのはず。わずが1.25cm後方さえ合焦が怪しいなんて、、、


横から見た水平上ベクトルに1cm幅のガイドを引いてみました。
ただ、実際のカメラと被写体の距離はピンク線と考えてください。

今回のように32cmまで寄っちゃうと、絞って稼げる被写界深度は、前後方にせいぜい1cmほどでしょう。
だから、この条件ではすごく絞っても、黄玉に完全合焦させることは不可能なんです。(煽り機能がない通常カメラでの解決策は、→コチラ

こーやって見ると、後方の黄玉は前方の青玉に比べて、うんと距離があることがわかります。思ったより前方青玉が近かったですね。





えーーーー、
とにかく今回のような
マクロレンズの接写では、絞ってもたいして向こうまでピントがこない!
ってことだけ、覚えましょう。※もう一度いいます。対策は→コチラ


 26cm横棒 (50cmソフトボックス用)

shop-top



nomi

new-blog

【twitter】パンプロダクト新着・再入荷専用アカウント
→https://twitter.com/panproduct
滅多につぶやかないのでウザくなーい!最低限の文字数で淡々と情報のみをお届けします・・

facebookページやってまーし!(ログインしてほめてくださーい!)
→https://www.facebook.com/panproduct


 

カテゴリー: LEDライト機材, 【ブツ撮りの基本】(EC事業者様必見!), プロ用LED照明機材, 商品撮影初心者向けLED | コメントする

「開放絞り使用」「望遠レンズ使用」以外の背景ボカしの基本



フォーマットの大きい一眼カメラを買ったら、皆がやりたいこと!
それはスマホではできない「被写界深度の浅い光学的なボケ写真」じゃないですか!? ※最近のスマホには擬似的にボカす機能がついてますけど..

ピン浅でシャレオツな写真を撮りたいですもんね。

「開放絞り(最小F値)を使うとボケる」と「望遠レンズを使うとボケる」は、
ご存知だとおもいます。確かにこの2つの方法は、ボケを得るために王道には違いありません。

でもね、その前にもっと「基本的なボケ技」もあるんですよ。
当たり前すぎる技なんですけど、見落としている人のためにあえてお伝えしようとおもいます。


無背景でライティングをして作りこんだ写真での例です。
フルサイズカメラに60mmF2.8レンズを装着して撮りました。もちろん、開放絞りを使います。

そして、赤いビー玉を被写体 とします。(フォーカスポイント)
他のビー玉はボカしたいので、背景と考えてください。

「写真A」より、背景をボカしたいときに、まずやること。


単純に
被写体に寄りましょう。


寄れば寄るほど、被写体深度が浅くなりボケやすくなります。
当たり前ですが、いちおこれ基本です。


「写真B」の縮尺に合わせて「写真A」をトリミングしてみて並べてみました。ね?よりボケたでしょ?
(ずるいと言わないでね..)

逆をいうとカメラから被写体の距離を離せば、ピントは深くなります。▶︎参考過去記事


背景ボカしの基本技は、もう一つあります。
被写体と背景(他のビー玉)を離す、ってことです。

物理的に背景ビー玉の位置を動かして、という方法もありますが、今回はアングルを変える方法で、被写体から背景ビー玉の距離を変えてみました。
※見下ろし角度が浅くなるほど離れる。


さらにボケボケになりましたね。(これもずるいと言わない!)

カメラのアングルにより、ピントが深く合ったり、浅くなったりするのです。
つまり、被写体に近い撮影である「ブツ撮り」では、常にアングルを意識する必要があるということでしょう。


例えばこーゆーことですよ。(雑なブツ撮りで説明、すまぬ)
ピン深写真を撮りたい時は、ピントが合いやすい角度に被写体を置き、逆にピン浅写真を撮りたいときは、被写体の角度をピンが合いにくい角度に置く。

当たり前のことですが、やっぱりこれが基本なわけなのであります。

もちろん、ブツをどう見せるか?の方が重要なので、それにそぐわないこともあるとおもいますが、「被写体角度」「カメラアングル」「絞り値」「レンズの焦点距離選択」を組み合わせを駆使して、撮りたいイメージにアプローチしていく、、、、

それがクリエーティブってものだと、私はおもいます。


 26cm横棒 (50cmソフトボックス用)

shop-top



nomi

new-blog

【twitter】パンプロダクト新着・再入荷専用アカウント
→https://twitter.com/panproduct
滅多につぶやかないのでウザくなーい!最低限の文字数で淡々と情報のみをお届けします・・

facebookページやってまーし!(ログインしてほめてくださーい!)
→https://www.facebook.com/panproduct


 

カテゴリー: LEDライト機材, 【ブツ撮りの基本】(EC事業者様必見!), プロ用LED照明機材, 商品撮影初心者向けLED, 撮影の基本の知識 | コメントする