色背景撮影の落とし穴


ブツ撮り初心者の方は「白背景」をつかいましょう。と、このブログでは何度もいってきました。色背景を使うと、ブツ撮りはすごく難易度が高くなります。今日は、その難しくなる「原因の一つ」をお話をします。

撮影台に色背景紙を敷いて撮影するとき、思いもかけないことがたびたび起きます。

色背景を敷いて、俯角45°の斜ふかん撮影をするとします。ご覧の「逆トップライト」「真トップライト」「フロントトップ(気味)ライト」で、それぞれ被写体のハサミを撮ってみました。
今回は被写体を見るのではなく、背景色に注目 していただきたい。
ライトの位置によって、背景の色がかなり変わることがわかりますよね? 逆トップの奥からグラデーションもキレイでよいのですが、使用背景色の見た目の色とは、全然違う印象です。

まぁ、背景色ですから正確な色がでなくても良いといえばそうなんですが、「この色の背景にしたい」と思って選んだ色がイメージと違うと、、、って案件もあるかもしれません。

で、実は背景紙の色に近く表現されているのは「真トップ」〜「フロント・トップ」なんです。(本当はもっと濃いピンクの見た目)逆トップで薄くなってしまうのは、紙のテカり があるから。基本的に、色は順光であればあるほど、ちゃんと発色します。

実は、このライト位置の問題だけではなく、露出によってもかなり色は変わってしまいます。でも、被写体合わせに露出を調整しますから、背景色は成り行き任せにするしかないのです。

色を変えてみました。それでも同じことが起こっています。被写体中心にライトを考えると、この場合、「少し逆」くらいがハサミの素材が一番”映える”と思います。ということは、必然的に背景色が淡くなっちゃうわけで、もっと濃くしたくてもできないのであります。(例えば今回の場合、結果オーライと考えることもできるけど)

色の濃度や彩度によっても、このことは変わってきます。ですので、プロですら撮ってみないと背景色が分からない、という高難度の問題なのです。

色背景を使うときは、
選んだ背景紙の色が、そのまま出ることはほぼない! と考えるべきだとおもいます。

 26cm横棒 (50cmソフトボックス用)

ちなみに今回の被写体のハサミは、プラス はさみ フィットカットカーブ フッ素コート SC-175SF ホワイト/グレー です。これねー、紙を切るにはサイコーではないかな!? 切れ味使いやすさいずれも、とても秀逸。もっと高いのとか何種類か使ったけど、そのうちコレしか使わなくなる。テープの糊がつきにくいし、耐久性抜群。たまにテープの糊を掃除しさえすれば、永遠に使えそうにもおもう。そのうえ、安いし、自信をもってオススメできるハサミです。

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ライトと別にディフューズする理由は?


昨日の記事 で、試作品として作った小さなディフュザー枠(60×80cmくらい)ですが、小さすぎるので実用にはムリかなぁとおもっていましたが、弊社にある小さいテーブルの短辺が60cmだったことをおもいだしまして、もったいないので今日の記事に利用するというせこい方法を考えつきました。(ご覧の通り、テーブル横に2本のポールを立てるとちょうどまたげるサイズでした)

そんなわけで、試作DF枠(トレペ張り)を使って、上写真のようなセットを組んでみました。美しキットのソフトボックスの付属DFを外した状態です。
ところで、ソフトボックスのDFのままじゃ、どうしていけないのか? 別ディフュザーを使う理由は? などの疑問が聞こえてきそうなので、そのへんの話をサクッとしていきます。

まずはくっつけちゃったパターン。これはソフトボックスの付属DFをつけたのとほぼ同じ状態。結果もほぼ同じと考えていただいていいでしょう。
写真の仕上がりはというと、悪くないんじゃないですかね? つまり、ソフトボックス単体でもこのレベルの写真は撮れるということになります。
次に、ライトをDFから離しました。距離は20cmくらいかな。ソフトボックスの50cmに対して、このDF枠の短辺は60cm。ちょっとしか変わらないです。こんなことで果たして差が出るのか??
ん? 確かに優雅になった気が….。
それでは、並べて比べてみましょう。
おおおおおお!かなり違うぞ!!
簡単にいうと、
ライトとDFを離した光で撮った被写体は上等に写る。
ってことです。(透過ブツのビー玉じゃなくても、あらゆるモノが上等化します)

こうなった理由の一つは、光源とDFが離れたおかげで、DFで光の芯が拡散され(ぼやけ)、DFになだらかな光のグラデーションができたから、といえます。なだらかな面光源のグラデーションは優雅な光を生み出し、モノを上等に見せる効果があるということですね。

もう一つの理由は、やはり 光源面が広がったこと。 です。みりゃぁわかりますよね。 

こんなにちっぽけなDFですら、ライトと別で使うと光を上等にする効果がある のですね。さらにいうと、DF枠がもっともっと大きければ、さらなる上等な光を目指すことができるということですから。(大きければ、さらに滑らかな光のグラデを有した面光源を作ることができる)

ソフトボックスの光のままでも、それなりにキレイに撮れますが、さらに被写体を立派(上等)に写したいのであれば、大きな別ディフュザーを使うという手法は間違いないとおもいます。(私がDF枠妙ににこだわってるワケが、少しは分かっていただけましたかな?)

 26cm横棒 (50cmソフトボックス用)

1350 鷹爪クランプ

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【完全プロ向け記事】カスタムサイズの「ディフュザー・フレーム」を商品化しようかなとおもっているんですけど..


今日は 完全プロカメラマン向け記事 につき、親切な説明はしません。ただプロならわかる内容です。

ブツ撮りをするカメラマンにとって、トレペ・ユポ・アートレなどのディフュザー(DF)は欠かせないものだとおもいます。そのDFが四角い枠(フレーム)に貼ってあったら、どれだけありがたいことはお分かりのことしょう。理由は、常に平面性が保つことができ、ブツに映り込むシワやたるみをなくすことができるからです。そして、移動や配置が容易になることもDF枠の大きなメリットです。

ですが、DF枠という機材はあまり売っていません。まれにロケ用の折りたたみ式のものが販売されていたりしますが、ブツ撮りに適したサイズのものになると皆無ではなかとおもいます。※まれなものも現在、いずれも在庫切れで入荷時期未定とされています

そんなこともあり、先日、木工で自作するというアイデア をお伝えしました。好きなサイズで作れるメリットはありますが、それなりの気合いと労力を使って作る必要があるので、断念される方も多いのではないでしょうか。また、角材で作ったDF枠はまぁまぁ重い という欠点もありますし。

やっぱもっとDF枠をスマートにしたいなぁとの、思いが募ってしまっており、とりあえず事務所に転がっていた部材で試しに組み立ててみました。
それが上写真の アルミ製のディフュザー・フレーム(DF枠)の試作品 です。
ただ、有り合わせで作ったので、スケールはうんと小さいことをご承知ください。(この試作品は作りたいサイズの面積比1/4くらい)

小さいとはいえ、この試作を作ったことで、作りたい本サイズのDF枠をイメージすることができました。作りたい大きさのDF枠(DFフレーム)を図面におこしてみると次のような感じです。。

私が考える、デコラ上の天井ディフュザーとして、物撮りに最適な大きさです。撮影台両サイドに、オートポール(もしくはつっぱり棒)を2本立て クランプ を取り付け、センターダボを支点として固定することを想定しています。(横穴を有するスタンド2本でも可)

① 狭い事務所などで、幅91cmの3×6(サブロク)の撮影台を使用想定

② トレペやユポ、アートレのロール幅に適した幅を算出

③ アルミフレームは16mm角使用。試作品を元に算出したフレームの重量は「1.1〜1.2kg」と超軽量。

事務所やスタジオの据え置き型フレーム。一度組んだらバラさない方が良い。(基本バラせない) (ハンマーで打ち込んで組み立てる方式)

目指すは、
軽いのに丈夫。だから取り回しが楽ちん。そしてスマートなディフュザーフレーム。
です。だけど、残念ながら折り畳めたりバラせたりはしない据え置き型。この点、ご注意を。

実用を考えて試しに、百均で売ってた薄い両面テープ(さほど強力ではない)でトレペを貼ってみました。角フレームは、平面性が高く少しざらついた表面仕上なので、強力な両面テープではなく、ポスターを止める程度の薄い両面テープで十分貼ることができました。(強力両面でも試したが、普通粘着で十分と判断した)
LED電球を透過させてみました。DFの平面性が保たれているので、光のグラデーションが美しくでましたね。

ここで、プロカメラマンの皆様へ質問させていただきます

Q1. このディフュザーフレームが、販売されたら欲しいですか?
Q2. 違うサイズがあるとしたら、どのくらいの大きさが良いとおもいますか?(縦と横サイズを教えてください)
Q3. カスタムサイズ・オーダーができればいいと思いますか?(ただし、強度を考慮すると、180×180cm以下に制限されるとおもいます)

上記の答えを、本記事下のコメント欄に書き込んでください。なお、コメントは非表示にすることもできますので、本文上で「コメント非表示希望」と書いていただければ、私だけ読むことができるようにできます。この記事の皆様の意見により「商品にして販売する」「商品にして販売しない」を決めさせていただきます。どしどし、カキコしていただければ本当にありがたいです。

そもそも、こんなただの四角い枠に需要があるのかどうかわかりません。ですので、商品化するかどうかは本当に未知数です。で、商品化された場合の想定される販売価格は、20,000〜26,000円くらいかな?(この記事の設計サイズの場合)

とにかく、この「ディフュザー・フレーム」の商品化は、皆様の貴重なご意見に委ねられていますので、何卒よろしくおねがいします。

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