今年から始めた新撮影法、巨大スクロール表示でその凄さを伝える試み


京都市右京区西京極

今年になって、本ブログで時々お見せしている「新しいかもしれない」とおもっている「写真表現」ですが、皆様にイマイチ伝わっていないと感じています。

伝わらな理由はわかっています。幅1.2mくらいの巨大プリントで見せないと、わからない作品なんですWEBページ上でその片鱗くらいは見せたいと考え、大きな表示をCSSでスクロールさせることをおもいつきました。

では、とにかくご覧ください。


↑このCSSアニメ iPhoneのChromeでは動きませんでしたが、Safariでは動きました

5mほど向こうの早瀬あたりにピントがあることがお分かりでしょう。その手前と奥側の背景をぼかして、遠近感を表現しています。

「あれ??」って思った人は、それなりにレンズの性質をよくわかっていらっしゃる方なんでしょう。

実はこの絵の水平画角だけでいうとおおよそ「20mm相当」の画角があります。20mmレンズで5mピン送りをした場合、5mより奥はもっとピントが合うはずでしょ?

ちなみに画像処理でピント操作は一切おこなっていません。ボケに関してはレンズの光学的な作用のみです。


京都市西京区上桂

次に、こちらの水平画角はおおよそ24mm相当です。ピン位置は5mくらいかな?


↑このCSSアニメ iPhoneのChromeでは動きませんでしたが、Safariでは動きました

小さい滑り台がついている台座部分が前ボケ、大きな台にピンがあり、背景はボケています。それに加えて、歪みが全くないことが特徴です。(背景建物の垂線が完璧に合ってるでしょ?)

よくわかっている方は、ますますナゾが深まりましたかね?


京都市右京区太秦

最後も24mm相当。仁王門でガードマンをされている阿行像です。ピン距離は3mちょいってとこかな。


↑このCSSアニメ iPhoneのChromeでは動きませんでしたが、Safariでは動きました

仁王像(金剛力士立像)は、仁王門にあってこそ、だと個人的には思っています。なので、仁王門というロケーション込みが正しいんじゃないかな?ただ、主役はあくまで仁王像。門にピントが合いすぎても困ります。

加えて、手前金網がちゃんとボケ透かしで、阿行像が見える、という小憎い技にもなっています。(iPhoneで撮ると網を含めて全ピンになってしまうでしょう)




これらを、デカいプリント(幅1mオーバー)で見せると、「まるで本当にそこにあるような写真」になるのではないかと考えています。いや、たぶんそうなる。。

今回表示させているものは「幅3200px」ですが、当然これは縮小したもので、オリジナルは「面積比34倍」のピクセルがあります。つまり1m越えのプリントをしても、十分高精細でお見せすることができるわけです。

引いて見て「おっ」と思わせ、寄って見て「おーースゲー」な写真を目指しています。

ちょっとは、皆様にも伝わりましたかねぇ。
今回は撮った作品の一部の3枚をお見せしました。(この仁王様の相方、吽行像もあります)日々、作品を増やしている最中でございます。



技術的な話は、基本秘密にしています。簡単に真似できることではないですしね。でもまぁ、ちょいヒント。現場写真を1枚つけておきますね。

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カテゴリー: 中居中也が撮った写真・動画 | コメントする

ズームレンズカメラ使用の商品撮影の基本手順


前記事の「カメラと被写体の距離がモノのカタチを決める」を読み返して気がつきました。コレを組み換えれば 「ズームレンズカメラ使用の商品撮影の手順」 をご説明できるのではないか!?

というわけで、やってみましょう。



1.ライトセットを組んで、被写体(約20cm)を置く

今回はライティングの説明は割愛させていただき、ひたすら基本手順だけを簡潔にお伝えします。(ライティングを知りたい方は、カテゴリーリンク 【ブツ撮りの基本】(EC事業者様必見!) を辿って探してね)


2.被写体から距離60cmでカメラを三脚固定

約20cmのボトルの場合、カメラを60cm離して、カメラ(レンズ)を水平 に構えます。つまり、ボトルの高さの中央の延長線上にカメラを構えることになります。(今回はカメラを縦位置使用)


3→4.ズームを調整(ズームアップ)し、適な構図にする

コンデジや一部のミラーレス機は、カメラONにすると、最広角で起動します。ズームアップして構図(フレーミング)を調整します。

以上。






前回もお伝えしましたが、結局、
「カメラ⇔被写体の距離」こそがモノの形が決める! なわけで、
被写体からの適切な距離のカメラ配置 から始めることで、間違わずに「正しいカタチの商品写真」へのアプローチをすることができると考えました。


その「適切な距離」の件、まだ仮説ですが、
【正しいカタチ表現のための 被写体-カメラ距離 の法則】
商品の長辺(見た目の)× 3 ≦ カメラ⇔被写体の距離
もし、これが正しければ大発見かも…。
(でも、まぁまぁ正しいとおもいます)

※(見た目の)とは?
ex.被写体に長辺以外に奥行きがある場合、斜めに振ると実測長辺より、見た目長くなることもある


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カテゴリー: 【ブツ撮りの基本】(EC事業者様必見!) | コメントする

「カメラ⇔被写体 の距離」こそがモノの形が決める! って知ってた?(レンズのmm数は関係なしー!)



いつもの 撮影照明キット でトップライトを組みました。→ こんときとほぼ同じ
ま、でも、今回はライティングが主題ではありませんので、ここまでは気にせずに。



> 商品撮影を近くで撮ってしまいがちな理由

使用カメラは、ほぼコンデジの APS-Cカメラ ソニーVLOGCAM ZV-E10 パワーズームレンズキット です。

コンデジなどで、ブツ撮りをするとき、被写体との距離がこのように近づいてしまう人、多いようにおもうんです。ちなみにこの状態は被写体との おおよそ距離30cm


例えばこのカメラの場合、16-50mmのズーム(フルサイズ換算24-75mm)ですが、カメラをONにすると最も広角側の16mmレンズで起動します。

一般的なコンデジも同様に最も広角側で起動する仕組み。たいていの人はそのまま使われるようにおもいます。

ワイドレンズのまま商品写真撮影をすると、背景が足りなくなり「カメラ-被写体」がTOP写真のように極端に近づいてしまう状態に誘われてしまいます。あなたも心当たりないスかぁ?

また、iPhone撮影の場合でも、起動時レンズがワイドのため、同じように近くで撮ってしまうことになってしまいます。


> 近距離で撮った商品写真

最広角レンズ状態で 「カメラ-被写体の距離30cm」 で撮った 高さ22cmのボトル の写真がコレ!(ノートリミング)このとき、カメラは水平に構えています。これだけみると「キレイにライティングされていて、よく撮れてるじゃん!」 と思うかもしれませんが、商品写真として、本当に良いのでしょうか?
ちなみにプロカメラマンはこんな近くで商品写真を撮りません。それはナゼか?



> プロの商品撮影では被写体から離れて撮る!

次に、先ほどの倍の距離 「カメラ-被写体の距離60cm」 で撮ってみましょう。


ズームレンズ設定は、最広角の16mmのままだとこぉ。。
被写体が小さくなりすぎましたね。(それにセットも写り込みすぎている)
今回、ズームレンズなので設定を調整して、レンズで寄ってみます。


> あるていど離れて(60cm)撮った商品写真

40mm(フルサイズ換算60mm) にしてみました。
このままでは、先ほどの近距離写真との差が分かりにくりでしょうから、フォトショのレイヤーを無理やり重ねて並べてみると、、


> 被写体との距離30cmと60cmの比較

ボトルの首のあたりを見ると分かりやすいんじゃないかな。
30cmの近距離撮影(右)では、首が向こうにひん曲がっているように見えるでしょ?
※近距離ではカタチ問題とは別に、ボトル首先端とボトル底側のピントが悪くもなっている



被写体への角度が小さいほど、モノの形は正しくなるのですよぉ。
カタチ表現だけでいうと、離れれば離れるほど良いってわけ。ただ、離れて撮ると別の問題(カタチ表現以外の)が起こるので、このサイズの被写体ならコレくらいでいーんじゃない1?と考えております。

「それってさー、ワイドレンズ使ってるからひん曲がっちゃうんじゃないの!?」

はいはい、とても良い質問です。てか、ちょっと撮影知識を覚えたビギナーの人は、ほぼほぼそー思ってるじゃないかなぁ?



> カタチを決めるのは「被写体との距離」のみ!

先ほど「被写体との距離60cm」でわざと「最広角16mmレンズの写真」を見せて、小さく写りすぎているていで40mmにするという流れを作りました。この結論に持っていくための布石というわけですね。

で、↑この写真は、距離60cm&最広角16mmで撮った写真を切り出して、スケール合わせて、距離60cm&40mmで撮った写真に重ねて並べてみたもの。(つまり、同ポジションから撮影)

どーです?カタチ全く同じでしょ?
※よくよく考えていただくと、これが「あたりまえ」なことに気づくんじゃない?

ピントの合い具合とかに差は出るかもしれないですけど、フレーム中央で撮る限り、モノのカタチは変わらないわけなのね。ワイドレンズでもちゃんと距離を撮れば、歪んだ被写体にはならないワケなのです。そりゃセットバレなど余計なものも写り込んで来たりもしますが、後加工でトリミングしちゃえばいーワケなのですよぉ。iPhoneブツ撮りでも同じことが云えますよね。(ただし、ピクセル不足になることもある)

モノのカタチは、レンズの焦点距離(mm数)は関係なし! といえるでしょ?

あくまで目安ですが、フルサイズカメラで60mmを使ってブツ撮りをしてちょうど良い「カメラと被写体との距離」で撮る と、それよりワイドレンズを使おうが、あるていど正しいカタチを表現できると考えます。例えば今回の「22cmの被写体で60cm離れる」てな具合に。(単純計算だと、2.2m被写体だと、6m離れなきゃいけないことになる)

とにかく、正確なモノのカタチ表現には、使用レンズの焦点距離(mm数)ではなく、「カメラと被写体の距離」に依存している! ってことを覚えておきましょう。


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