動画はとにかく音が大切!なのに写真屋の苦手分野なのであります..(マイク・レコーダーの選定私的歴史)


私中居は、2012年から一眼動画の撮影を始めました。パンフの仕事をしていたところから「低予算でやってくれ」的な依頼があったのがきっかけです。こうして、右も左も分からないまま「お一人様動画撮影」が始まりました。

この頃は、Nikon D800EのFHD(1080P)記録の動画を撮っていました。動画素人ながら、さすがにD800Eのボディ内臓マイクで録音するっていうのは無いなと思い、とりあえず、オプションのNIKON純正マイク(アナログケーブル ミニピンプラグでカメラに入力)を買って、動画撮影に挑みました。
今だったら分かるのですが、「アナログケーブル カメラ本体録音」ってのはダメです。 ホワイトノイズが多いうえに、音声が明瞭に聞こえないのです。

のちに「動画は(絵よりも)音が大切!」ってことに気がつきます。
考えてみりゃ、テレビ番組はよそ見していても「音(音声)」が聞こえているから、内容が入ってくるんですもんね。このため、テレビの撮影のクルーには、マイクブームを持つ「音声さん」が必須なのでしょう。

ただ、スチールカメラマンが受ける低予算の動画のお仕事では、全て自分一人で行わなければなりません(音声さんを雇えません..)
そんなわけで、このあと、数年にわたり「音録り」の試行錯誤が始まります。

このあと、ショットガンマイク(それほど高価なものではない)を導入し、カメラ本体にアナログ入力。インタビューマイク(映像に写し込み)を使い、リポーターぽい撮影(カメラ本体アナログ入力)
それでも、なんだかなぁ..な結果だったので、それらのマイクをリニアPCMレコーダに入力し、音声を別録り。(動画編集時に同期させる方法)こんなことをやりました。

ただ、ここまで機材が増えちゃうと「お一人撮影」では、しんどくなってきます。なので、次第にこれらのマイクを使わなくなりました。。。。

とはいえ、リポーター風撮影(インタビューマイク映し込み)では、「XLR→3.5ミニピン変換(アナログ)」を使い「カメラ本体記録」が一般的な模様。(2021.1.18加筆)
この中で、現在でも動画撮影でも使う道具があります。
それは「リニアPCMレコーダー(内蔵マイク使用)」です。写真は外部入力(XLRコネクタ)でも使えるTASCAM DR-40という、未だに販売中のロングセラーPCMレコーダー。ちなみにハイレゾ録音(96kHz)対応のやつです。
これをスタンドの先端などに取り付け、カメラ付近に置いて「音の別録り」をしています。(レコーダーの裏に1/4インチねじ穴保有)

ただ、外部入力用のXLRコネクターがついているため、かなり大きいのが最近の悩み。今では内蔵マイクしか使わないんだから、もっと小さくて軽いレコーダーにそろそろ替えたいと思っています。(例えば、TASCAM リニアPCMレコーダー DR-07Xとか、)

先のPCMレコーダーは、指向性が高い種類ではありますが、正直、人間の「音声」の録音は向きません。
そこで導入したのは、音声録音のテッパン機器、「ピンマイク リコーダー」です。写真は「TASCAM ピンマイクレコーダーDR-10L」で、この小さな本体で録音するもの。なお、ワイヤレスではありません。(比較的お安い機材というのも大きなメリット)
音源にできるだけ近いところにマイク!という録音の鉄則に従うと、ピンマイク(ラベリアマイク)がとにかく確実! ま、演者に装着してもらわないといけないという手間はありますが、装着後すぐに「RECオン」にしておけば良いだけなので、動画撮影に集中できます。(最初にレコーダーが録音していることの確認は必須)
そーいや、TVに出ている人(ドラマ以外)は、みんなピンマイクをつけていますもん。うんうん、言葉がちゃんと聞こえないと、話になりませんからね。
で、今では、これを2台所有しています。(演者の人数だけ必要なのね…44kHzだけど音声録音は問題ないとおもいます)

 ← コレ別売ね。野外じゃ必須!

演者が予め分かっているときはピンマイクを仕込めますが、例えばドキュメント風のそーじゃない場合、「ショットガンマイク」が必要。マイクブームを持ってくれる人がいないお一人様動画撮影の場合、カメラのシューにつけるタイプのマイクという選択肢となります。過去にショットガンマイクをシューにつけ「アナログ カメラ本体録音」をやってダメだったこともあり、悩んでいたところ、「TASCAM ショットガンマイク リニアPCMレコーダー DR-10SG」が発売されました。

簡単にいうとこれは「ガンマイクがついたPCMレコーダー(すごく軽い)」です。距離の近い音声であれば、それなりに録れます。(こちらも44kHzモノラル)

一時はこれを使って「音声別録り」をしておりましたが、のちに、これを使う必要がなくなるイノベーションを起こす機材が発売されることになります。

それは「SONY ショットガンマイクロフォン ECM-B1M」というもの。
私、これには衝撃を受けました..。
だって、「ケーブル・バッテリーなしで使えるショットガンマイク」ってだけでもすごいのに、α9II、α7R4、α7S3以降発売のSONYのMIシュー装備のカメラなら、デジタル音声の本体入力ができちゃうー!
※それ以前のSONY MIシュー装備カメラでも「アナログ入力」だが、同じくシュー装着だけで使用可能。
SONY機所有者以外は関係ない話で申し訳ないです。
こんな簡単な状態で、良質な「音声本体録音」ができるなんて夢のようなこと!!(編集で音声同期の必要がない)。その証拠に、このマイクでデジタル入力ができることもあり、それがきっかけで「α7R4」を購入してしまったくらいですもん..。

ちなみに、このマイクで録音した動画がこれ↓。

私の動画の録音に関するアプローチが正しいかどうかはわかりません。ですが、今から動画撮影を始める方々にとって、少しは有益な情報ではないかとおもいます。

繰り返し申し上げます。
動画は(絵よりも)音が大切!」 極端な話、絵が多少ボケてようが、ブレてようが、音さえちゃんとしれてば動画は成り立ちます。(逆に音が聞こえなきゃ、なんだか分からないですよ)

※今日の話は、「お一人様動画撮影」に向けての話です。音声さんがつく仕事なら全て任せてくださいませ。

あかーん!!こんな記事書いていても商品
はなーんも売れん!!!できればショップも見ていっておくんなまし。↓

shop-top

nomi

new-blog

【twitter】パンプロダクト新着・再入荷専用アカウント
→https://twitter.com/panproduct
滅多につぶやかないのでウザくなーい!最低限の文字数で淡々と情報のみをお届けします・・
facebookページやってまーし!(ログインしてほめてくださーい!)
→https://www.facebook.com/panproduct

↓ 緊急事態宣言(首都圏)が発令されたことを考慮して、再び配信を自粛します。(読者様の心理的ストレス軽減のため)


 

カテゴリー: 【スチールカメラマンの動画修行】 | コメントする

スチールカメラマンが持つべき動画照明、最初の一歩。


昨日お話した「写真の衰退、動画の隆盛」は今に始まった流れではなく、実はずっと前から始まっていました。ただコロナのせいで「その動きが加速した」ということです。

これは20年ほど前に云われ始めた「銀塩撮影 → デジタル撮影」の流れに、少し似ています。「デジタルをやらなきゃ10年後には仕事がなくなる」とその頃いわれており、実際、その通り、2010年にはすっかり「デジタル撮影」が主流となっていました。(潮目は2008年の北京五輪と私は考えている)ただ、現在起こっている「写真需要<動画需要」の流れは10年とか悠長なレベルではなく、コロナ禍をきっかけに、1年とか、そーゆー短期で変革してしまうレベルです。

だから、プロのスチールカメラマンが動画撮影を会得しなきゃいけないことは、
今まさに「待ったなし」の状態なのです!
(これは決して脅しの話ではない)

以上の話を受けて今日は、
スチールカメラマンが用意すべき動画照明、最初の一歩。」のお話。

多くのスチールカメラマンが、現在使っているであろう照明機材は「クリップオンストロボ」ではないかとおもいます。(ちょっと前までは、モノブロックストロボが主流でした..)
問題は、このストロボってヤツは、動画撮影では、なんの役にも立たないってこと!

そりゃそうだわなぁ〜。というわけで、スチールカメラマンが動画用照明機材として、まず導入すべき「最初の一歩」な機材をお伝えします。なるべく導入しやすいように考えてますので、この先も見てくださいね。

動画撮影では、定常光の光が必須です。昔であれば「アイランプ」などの「タングステンライト」が最初に思いつくところでしたが、今、そうではないことくらいはお分かりですよね!?(HMIという選択肢もあるが、高価なうえすごく重い。)

最近では、明るくて、色が良い、LED電球が存在します。撮影用に設計製造されたイノベーションな照明機材「 039|撮影用高演色LED電球Sh50Pro 」という「ほぼ完全デイライト」な照明があります。(300Wアイランプと同じくらいの明るさ)
これは「E26口金」なので、昔のアイランソケットなど、一般的なソケットで使えます。普通の電球と同じ100V用機器で使えるということです。

合わせて、「 039|E26ソケット【STRONG!!】 」を使うと、お手持ちの「オス先ライトスタンド」でLED電球を使うことができます。(メス先スタンドの場合は別途「 スピゴット 」が必要。同等品をお持ちであれば、それでOK!)しかも、このソケットは、傘穴を有しているので、お手持ちの「アンブレラ(芯径8mm)」が、そのまま使えるというメリットがあります。

ここまで、今まで使っていたストロボから、動画用の定常光に変えて(最小限の機材を足して)、今まで通りの「傘バウンス」ができるというご提案です。

また、「E26ソケット【STRONG!!】 」を使わずに、「 50cmソフトボックス(E26ソケット一体型折畳式) 」を導入するという選択肢もあります。(メス先スタンドの場合は別途「 スピゴット 」が必要。同等品をお持ちであれば、それでOK!)
このソフトボックスの内部には「E26ソケット」があり、高演色LED電球がそのまま内臓できます。

以上、動画用照明機材導入「最初の一歩」の2通りをご提案しました。この2通りは、光の量と質のことを考えると、最もコスパが良い方法だと確信しています。(撮影用照明として光量のコスパが高いことは確かです)
ただし、このLED電球がすごく明るいといえど、瞬間光を生み出すクリップオンストロボに遠くかなうものではありません。定常光の中で明るいということです。(照射距離1m程度の狭い範囲を照射使用を想定)

今日の話は、あくまで最初の一歩でありますから、まずは「 039|撮影用高演色LED電球Sh50Pro 」の1個導入から始めて様子をみてください。それが最初の一歩です。。

1灯使ってみると、どーして「 4灯式ソケット(E26)& SoftBox 」や「 7灯式ソケット 」が存在するか、という意味がわかるとおもいます。
※高演色Sh50Proは高出力のため、冷却用ファンが内臓されているので少しファン音がします。厳密な同録には適していないです。とはいえ、現在のところ、これがコスパの高い撮影用照明であります。最初の一歩としては、1灯試していただくことがベストだとおもいます。

  高演色LED電球 Sh50Pro-S

 039|E26ソケット【STRONG!!】
(メスダボ仕様/ねじ穴付シュートダボ付)

 50cmソフトボックス(E26ソケット一体型折畳式)

↓ この傘じゃなくてもいいけど、今回使った写真に登場しているので、いちお載せときます。
 新型! 天使のアンブレラ Silky WHITE-85【type DOME】

shop-top

nomi

new-blog

【twitter】パンプロダクト新着・再入荷専用アカウント
→https://twitter.com/panproduct
滅多につぶやかないのでウザくなーい!最低限の文字数で淡々と情報のみをお届けします・・
facebookページやってまーし!(ログインしてほめてくださーい!)
→https://www.facebook.com/panproduct

↓ 緊急事態宣言(首都圏)が発令されたことを考慮して、再び配信を自粛します。(読者様の心理的ストレス軽減のため)


 

カテゴリー: LEDライト機材, 【スチールカメラマンの動画修行】, プロカメラマンに役立つ話。, プロ用LED照明機材 | コメントする

スチールプロカメラマンに告ぐ!アフターコロナは、写真需要が激減し動画需要が加速するから覚悟しよう


TVのニュースで知りましたが、日本で初めて新型コロナウイルス感染症が確認されてから今日でちょうど1年だそうです。
2度目の緊急事態宣言発令され1週間。一度目の時の記憶が薄れ、また元の世に戻るのではないかと、うっすら考えていた人々の望みが打ち砕かれたような気がします。

アフターコロナを考えると、様々な世の中の営みが変わってしまうと予想されます。例えば新しいビルなどでは、今まで通りの設計はできなくなるのではないでしょうか?

撮影業界も他人事ではありません。すでに影響を受けてることには違いありませんが、これが一時的なものではないことは、もはや確定的でしょう。
撮影の需要の面で考えると、コロナ前から衰退していた紙媒体はさらにさらに厳しい状況に追い込まれることでしょう。一方、リモート重視の世になるでしょうから、WEBはさらに隆盛感が加速することでしょう。
さてここからが今回の問題提起です。紙媒体ではなくWEBの場合、静止画と呼ばれる「写真」でなくてもよくなります。つまり「動画」も使えるということです。

例えば、これはゴルフのスイングの「連続写真」です。NikonD3の高速連写で撮りました。スイングの様子を雑誌に掲載する場合、このように連続写真を使うのが定番です。

雑誌は紙なのでこうするしかないわけですが、媒体がWEBになった場合、このまま掲載するでしょうか!?
答えはおそらく「NO!」でしょう。

だって、WEB上では動いてもいいんですもん!
連続写真の12枚より、動いてる一枚のほうが分かりやすいことは、火を見るより明らか!

ちなみに、これは先ほどの12枚の連続写真をつなげてCSSで動かしている「動画のようなもの」です。(たまたま静止画繋ぎですが、ここでは本来スロー動画がベストかと..)

プロセスを説明することを写真から動画にした例ですが、その他でも動画の方が分かりやすいことはたくさんあると思います。

今に始まった話ではありませんが、もはや、プロのスチールカメラマンは動画を無視することはできなくなったことは確定 です。その変動はコロナによって、さらに加速していくとことでしょう。私自身の話、15年ほど続いている紙媒体(パンフ)の仕事も、今年からは、WBEの動画がメインとなりるような気配です。(これまではパンフ>WEB動画だった..)

とはいえ、「写真」というものが完全に絶滅するわけではありませんが、確実に需要は減ります。そのかわり、動画の需要が増えるとおもいます。ただ、本格的な動画撮影の需要が増えるわけではなく、正しくは「低予算の動画」の需要が増えるということで、「お一人オペレータ(照明音声撮影)&編集」ということを無視することができなくなると考えます。

動画撮影から逃げていたスチールカメラマンの方々、とにかく、覚悟してください。今こそ立ち上がらなければ、あとがないようにもおもいます。

※本ブログでは、今後、お一人動画の道具や技術的の話題スチールカメラマンの動画修行を積極的に発信していく所存です。

あかーん!!こんな記事書いていても商品はなーんも売れん!!!できればショップも見ていっておくんなまし。↓
shop-top

nomi

new-blog

【twitter】パンプロダクト新着・再入荷専用アカウント
→https://twitter.com/panproduct
滅多につぶやかないのでウザくなーい!最低限の文字数で淡々と情報のみをお届けします・・
facebookページやってまーし!(ログインしてほめてくださーい!)
→https://www.facebook.com/panproduct

↓ 緊急事態宣言(首都圏)が発令されたことを考慮して、再び配信を自粛します。(読者様の心理的ストレス軽減のため)


 

カテゴリー: 【スチールカメラマンの動画修行】, プロカメラマンに役立つ話。 | コメントする