ケント紙(背景)の取り扱いは難儀だった。


今日も黒背景の話題、黒ケント紙を使った黒背景についてお話したいとおもいます。あ、でも、昨日とは違い、今日はビギナー様向けの記事です。

今日も引き続き「美しい光の撮影照明キット+26cm横棒」の真トップライトを使いご説明いたしましょう。
天板に「黒ケント紙」を平面に敷いて、その上に被写体(アンビル)置いて、「斜ふかん」で撮影してみます。

撮影した写真がこちら。手前(カメラ側)に向かって、黒が淡くなっていくように写ります。奥が黒いのは、単純にソフトボックスの光がカバーしていない範囲だから。(光がないから)
つまり、光を当てる必要がある被写体の床面あたりは、画像処理で暗くしない限り、淡い黒にしかならないということです。

とはいえ、黒ケント紙を敷いただけでも、黒背景としては成り立っているといえます。違和感ないですし、キレイですもんね。

次に同じライティングで「アンビル」だけ取り除いてみました。当然、キレイな背景舞台ですよね..。
でもこれは、平面を維持したまま丁寧に保管していた新品の黒ケント紙 を使ったから、背景として成り立っていたわけです。
で、これは同じく「新品黒ケント紙」ですが天板に設置する用意をしていた時、わずかに「折れキズ」ができてしまったものです。ほんの少しテーブルの角にひっかけただけなんです。ワンラインもキズだけなら画像処理で修復はできますが、その影響で周りの広い部分に「折れ皺」もできてしまい、それが黒の微妙なグラデーションが変になってしまうのです。(そーなると、画像処理で修復が難しい)
この黒ケント紙では、気持ちいい背景としては成り立たないとおもいます。

背景として使う「ケント紙」の取り扱いは、折れないように超慎重に作業せよ!(黒でも白でも..ね)
ということをお伝えしたかった….

そのため、ケント紙(四六判 788×1091mm)の理想的な保管はこうやって、水平の天板に置いてあること。画材屋さんにはこの大きさの引き出しがありますもんね。

ただ、フツーのお家じゃ、ケント紙の保管の為だけに、現実的に、このスペースの確保は難しいでしょう。

そこで、「一枚だけ」なら平らな壁に貼って保管する方法が有効です。「複数枚」なら重ねて壁に大きな平板で立てかけて挟んで保管するような平面を保つ工夫が必要です。(← 弊社ではこれをやっている)

最後に、、、、
弊社では「プロが使う撮影消耗品会社」からケント紙を購入しているのですが、「ゆる巻き」で直接車で納品してもらっているので、すぐに巻きをほどき平面にして保管しているので、折れ皺なく平面に保たれています。

ですが、一般の方が容易に入手できる 黒ケント紙 10入(yodobashi) などは、「キツ巻き」のロールで売っていると考えられます。「キツ巻き」の場合、ほぼロールのクセがついているので、巻きをほどいてもグルングルンでしょう。

対策としては、ケント紙をカバーする大きなテーブル(788×1091mm以上)の上に、巻きの内側を下にして書籍など平たい重しをして、しばらく「クセ直し」をする必要があります。少なくとも24時間以上、重しをかけて「クセ直し」をする必要があるでしょう。

近くにケント紙が入手できる画材屋さんがある人は、5-10枚まとめて購入。「ゆる巻き」にしてもらい、折れないように丁寧に持って帰って、すぐさま、家で平面保管をすることをオススメいたします。

うーーーん、我々は平面ケント紙を入手することはさほど難しいことじゃなかったので、今日の話を真剣に考えたことはありませんでした。皆様のために、よーく考えてみると一般の方が「平面ケント紙」を使うのは、かなり難しいことがわかりました。

今日の記事を参考に、皆さんの工夫で、なんとか頑張ってください。。。。(頑張って考えてみたものの、私がケント紙問題をサポートできるのは、ここまで…..)

 26cm横棒 (50cmソフトボックス用)

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プロ的にカッコイイ「漆黒背景」を極めてみた


今日は、昨日の記事 のちょいと続き。続きではありますが、今日のはビギナー様向けではありません。プロ的に真剣に取り組みました。(ビギナー様が簡単に真似できることではないということ)

TOPは昨日の記事の黒ケント紙を背景とした最後の写真です。まぁ、黒背景と言えるとおもいますが、「漆黒感」が薄いです。なんだか中途半端な気がしましてモヤモヤしておりました。
そこで、今日は、プロ的にあらゆる手法を使い、さらに「黒背景」を極めてみました。

おーーー!これぞ見事な漆黒背景!
黒のレベルが全く違いますね! 背景が「リッチブラック」になると、写真に緊張感が生まれ艶やかになったよう。
なにをどーやったかというと、まずは背景を高価な「ウールペーパー(109cm×10m)」に変更して撮影しました。しかし、それだけじゃ漆黒にはなりません。
決め手は、CaptureOne Pro20での「RAW現像」時に暗めに調整した写真をベースに、「調整レイヤー」を作成。ぐい呑み部だけマスクを塗り、そこだけ別調整で明るくしました。
つまり簡単にいえば、被写体だけ部分的に明るくしたってわけ。ついでに、備前焼きの「焼き締め緋色」も見た目通りに厳密に色合わせをしております。(詫び錆び色は色合わせがムッチャ難しい..)

わざと床面はライティングのままを薄く残しております(漆黒ではない)。全て漆黒にしちゃうこともできますが、全部を真っ黒にしちゃうと「キリヌキ」っぽくなっちゃって、逆に背景のリッチブラックの効果が薄れるので、このあたりの塩梅が達人のリアリティ処理なわけなのです。(自分で達人ってゆーなよ!)

しかし、この「漆黒背景」は、詫び錆びモノを艶やかに浮き出させる有効な手法ですよね。
ちょいと卑怯な画像編集で仕上げはいますが、それがわからないようにうまく調整すりゃ良いわけで….。
おそらくですが、ウールペーパーじゃなく黒ケント紙でも同じような仕上がりにできるとおもいます。(床面のニュアンスは同じにはできませんが..)

↓ 今日の記事は昨日の記事を読んでからでないと意味がわからないからね..
黒背景は白背景に比べて10倍以上難しいんだぞー!

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黒背景は白背景に比べて10倍以上難しいんだぞー!


おなじみの「美しい光の撮影照明キット+26cm横棒」で「真トップライト」を組んでいます。白ケント紙(四六判) を壁に貼り、アールをつけて背景としています。

ま、いつものセットですわな。「真トップライト」のど真ん中の下に、今日の被写体「備前焼のぐい呑み」を置いて撮りました。
それでは、特に何も気を使わず、サクッと撮ってみた絵をごらんください。(ほぼ置いただけ..)

まぁ、普通にキレイに撮れていますよね。備前焼きの緋色もちゃんと出てますしね。

次に、同じセットで背景だけを「黒黒ケント紙」に変えて撮ってみました。
おろろ! ぐい呑みがほぼ影になってしまったぁー!!!
(内側の見込みだけが白背景と同じ明るさ)
実は、白背景の床面は「レフ板」のようなもの。黒にするとそれがなくなるわけなのです。

それじゃあ、露出を開けて明るくしてみるとするかぁー!

そこそこぐい呑みの正面が見えるようになりました。
が! これはもはや「黒背景」ではありません!!

白背景の撮影はライトの下に置けば撮れる簡単撮影でしたが、
この通り「黒背景」は簡単じゃないということです!
黒背景撮影では、様々なプロ的工夫が必要になってくるということです。


ここからは「プロ的工夫」をしてみましょう。
ライトを真トップだった位置から、フロント寄り(カメラ寄り)に少しスライドさせてみました。ライトの配置としては「フロントトップ」と呼ばれる配置です。
おおおー、見事に「備前の緋色」が表現されています。そして「黒背景」にもなりました!
手前にライトをスライドしたおかげで「黒背景立ち面」に光が届きにくくなり、暗くなったということでして、一石二鳥の配置でしたな..。

でも、勘違いしないでください。全ての黒背景案件でこのやり方が通じるわけではありません。今回はぐい呑みという腕モノの焼き物が被写体だったから、たまたまこれでよかったのです。(仕事で何年も作家ものの焼き物撮ってたからわかる技なんですよ..)

本当のことをいうと、焼き物の写真としては、白背景の写真は「70点」くらいのデキで、このフロントトップの黒背景の写真は「85点」くらいのデキだと考えています。白背景のは、パッと見、見えるには見えるのですが、ぐい呑み側面に「床面の白」が写り込んで白茶っけており、実物の色が見えていないのです。
ですので、陶芸作家さんには、最後の黒背景写真が好まれることが多いとおもいます。(焼き物の写真は一筋縄ではいかないのですよ..)

とにかく、黒背景で写真を撮るには、様々なことに対応できるそれなりのスキルが必要ということです。(白背景に比べて10倍以上難しい..)
黒背景にしたい気持ちもよくわかります。なので、チャレンジしていただくのは大いに結構です。ただし、その道は相当険しいことを覚悟するようにしてください。

ただ白背景なら簡単に「70点」写真を目指せることも覚えておいてくださいね..。

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