昨日の記事では、フードが39cmにもの長さになってしまいましたが、接写リングをかましてかなりの接写撮影なのであの長さになりました。さすがに無限大ではケラレてしまいます。
そこで、皆さんの役に立つか情報なのかどーかは知りませんが、逆光にすこぶる弱いテリート200mm専用フード(無限まで使えるヤツ)を作ってみようとおもいました。思いっきり実用品として考えております。(だって、我がが使いますから・・こんな長いの売ってないしね・・・)
で、完成したのがトップ写真ですが、その作り方を順を追ってご説明したいとおもいます。
主な具材は、梱包用の芯ロール(ボール紙製)を使います。紙ですから加工が簡単です。
このロール芯は内径が74mmと、Canonの「HOLDER FOR GELATIN FILTER」(旧製品)のフード部にピッタリ入る神サイズ!助かりますよね〜。
必要な長さに切って・・・
撮影用のウールペーパー(弊社取扱い無し)を、内径の大きさにカットしたものを用意します。(1m×1mの切り売りしているところで、1,000円程で入手できます)単純にマット黒で内部を塗装してもよいのですが、やはり内面反射のことを考えると、このような素材を使うのがベストだとおもいおます。
今の人たちは知らないだろうなぁ〜。ウールペーパーを筒内側に確実に貼付けるために銀塩時代、写真を貼付けるのによく使っていたミツワ ペーパーセメント Sコート (片面塗り) です。ソルベント(ソルベックス) という薄め液で希釈して少し粘度を落として使います。
ちなみに写真の瓶は、専用のペーパーセメント用 詰め替え容器 ディスペンサー です。
ウールペーパーの裏面の全面に薄く塗って少し乾かします。慎重にボール芯の内部に入れて軽く接着していきます。位置が決まれば、丸い棒などでを転がして圧着させて完全に接着します。
端をめくれ防止のために、パーマセルテープ(シュアーテープ) 黒で、止めてほぼ出来上がり!
望遠レンズなので、特に筒の外側は茶色でもかまわないのですが、これをつけて撮影していると違和感が200%くらいあり少し貧乏くさいので、仕上げに外側を黒スプレーで塗ります。(茶色のままだと人に見られた時少し恥ずかしい・・・)
Canonの「HOLDER FOR GELATIN FILTER」にフードリングを一枚つけて中にいれこみます。黒テープで固定して出来上がり!なかなかのできではないでしょうか?
テリート200mmのフィルター径は58mmなので、ステップアップリング 58mm→72mm (弊社取扱い無し)を使います。
実は最初30cmの長さの筒で実験してケラレなくイケルと思っていたのですが、ウールペーパーを貼ってみたら、無限大でケラレが出てしまい、余裕をみて20cmへと設計変更をおこないました。(内部が少し狭くなったためかな・・)
日が沈む前ギリギリに西の空と木を撮って、検証してみました。4.5cmしかでない組込みフードは、やはり屁の足しにもなっていないようです。
この写真は設計変更前の長さ30cmで撮ったので、少しケラレが出ております・・・。(この写真で気がついた・・・)でも、フードの効果は、十分にあることは確認できます。
今日は、完成品の20cmの長さの手づくりフードの検証はできませんでしたが、後日それもおこないたいとおもいます。。
で、これ、、、
テリート200mmがすっぽり入るので、レンズケースにもなっちゃいます。。少しキャップが引っかかって出ちゃいますが、持ち運ぶのにレンズ保護にもなりますし、便利かもしれません。(ウールは痛んでくるのを覚悟で・・・ですが、)
【 ボール紙フードのメリット 】
・アルミより軽い。
・加工が簡単だから、カスタマイズサイズのフードも作れる。
・レンズケースにもなる。(問題はあるものの・・)
【 ボール紙フードのデメリット 】
・凹む。歪む。
・水に弱い。
・耐久性がない
・少し貧乏くささが漂う。
既製品でない場合、作るしかありません。それにレンズフードとしての意味を考えた場合、売っているものは少し短すぎる場合が多いでしょう。だから、完璧なレンズフードというものは、もしかしたら自作するしかないのでは、、とおもふ今日この頃です・・・。
レンズフードは、レンズ前暗室。フードがあってレンズは完成する。画像にこだわるなら怠るなかれ! ※特に昔のレンズはね・・・。
今日の話と関係ないですが、いちお、いろんなフードも取り扱っております”スクリューメタルフード”総合売場
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昔使っていたハッセルの蛇腹フードを使い、前面のマスクを作った方が良いような気がする。
ごもっともな、ご意見です。あのシェードの仕組みの汎用で使えるものがあればいいと、、予々考えておりました。、