全天球カメラの「見えない自撮り棒」のトリックを暴く!



「Insta360 ONE X2」や「GoPro MAX」、「Qoocam8K」などの360°全天球カメラ(2レンズタイプ)は、通常、棒につけて撮影します。なので、それらのオプションで「自撮り棒」が売られていたりします。その中には「見えない自撮り棒」と、うたっているものもあります。
このように書かれると「特殊な棒だから見えないのか!?」なんて思ってしまいがちですが、果たしてそれは本当なんでしょうか!?
そこで今日の記事は「どーゆー仕組みで棒が見えなくなるのか!?」 をご説明したいとおもいます。


現在販売されている全天球カメラは、前面と背面に2つレンズがついている「2レンズ式」が主流です。


Qoocam8Kでは、片方の「レンズの画角」が「200°」です(180°を超えた超ワイドレンズ)。ステッチングをしてつなぎ合わせると「20°」づつ重なります。
その「重ねシロ」の「視差」を利用して棒が見えなくするという仕組みだったのです。(他の2レンズ式全天球カメラも、だいたい同じ仕組み)


「Qoocam8K」のボディの厚みはおおよそ21mm。カメラ近くだと「この厚みからはみ出ないものは見えない」ことになります。カメラボディは写らない設計ですからね。ちなみに、この棒の先端の径は「約16mm」だから、見えることは絶対ありません。
もうお分かりですね。「見えない自撮り棒」には特別な仕掛けはありません。「2レンズ系全天球カメラ」はボディの厚み分は見えない仕組みになっているから「棒が見えない」ってトリックなわけなのです。
だから、専用の棒じゃなくても、ボディの幅から出ない棒であれば見えないということですね。(逆に、少しでもはみ出たら見えちゃうということ..)


でもね、2レンズの視差を利用して見えないスペースを作ってるだけですから、完全じゃありません。


グリップあたりは「失敗した画像合成」みたく、ちょっとだけ見えちゃうんですよぉ..。これは不可避なわけ..。ただ、ここはすごく小さく写っており、あんまり気にならないんですよね。(特に動画は、全然気にならないのである..)



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