蛍光灯照明の正しいシャッタースピードは?



街のあらゆるところの明かりで蛍光灯を使用しています。主流がLED照明に変わりつつありますが、まだまだ蛍光灯照明が多いでしょう。ってことは、夜に室内で写真を撮るときに蛍光灯下で撮るシチュエーションが多くなります。最近のデジカメのAWBは優秀になってきて、この蛍光灯下でもまぁまぁキレイに写ります。

しかし、何枚か同じ状況で撮ってみて色のバラツキがあったことありませんか?それにはちゃんとした理由があります。

蛍光灯は一秒間に数十回ついたり消えたりしています。このためシャッターを切るタイミングにより光の色にバラツキが生じてしまいます。

では、色のバラツキを抑えるにはどーしたらいいのでしょうか?今回はちょっとした、蛍光灯照明の検証をしてみたいとおもいます。(なんか今回はマジメっぽい記事な予感・・・)

前提としてここ東京での検証となります。つまり電気は50Hzの振幅数です(1秒間に50回の振幅があるということ)。。ということはシャッタースピードを1/50秒にするのが適当だと仮定されます。



最初はあえて違うシャッタースピードの1/60秒で撮ってみました。


上の写真はWB(蛍光灯)を固定して1/60秒のシャッタースピードで12回連続して撮った写真です。写真をクリックして大きく見比べてみてください。背景紙を比べていただくと分かりやすいとおもいます。
①③⑤⑧⑩はグレー部をみるとやや赤みが強く、露光もやや暗めなことが分かります。
左下の肌色チャートを見ても色のバラツキが確認できます。人間の肌の色にも関わりますよね。
つまり、図にしますとこんな感じ、、



ワンサイクルに少し足りないので、ちょっとずれちゃうんですよね〜。。
今度は同じ条件でもっと速いシャッタースピード1/250秒で撮ってみることに・・。


大きく見なくても分かる位、激しいバラツキがでました。暗かったり色がヘンだったり。。。まぁ、一回の振幅の5分の1の波長しかとらえていませんから(1/50が正解だとすると、その1/5の速いスピードとなるため)、確率的には5回に1回しかまともな色がでないかもしれません。(←学者じゃないので、コレについては当て勘・・)
図で示すと・・・。



これじゃあ色だけじゃなく、明るさもずれるのは当たり前かもしれませんね。シャッターが1/50秒を超えて高速になればなるほどバラツキが激しくなります。
次に本命の1/50秒で撮ってみましょう。


おーーー。見事に安定しました。クリックして大きく見ても差は分かりません。またまた図で示すと・・・・。



ピッタリ周波数にあっているので、どこを切っても結局同じ光の成分になるため安定するんですね。何となく分かりますよね?
では、もっと遅いスピードだとどうなるんでしょう。1/25秒で撮ってみることにしましょう。


またまたバラツキがありません。図で見ると・・・。



ちょうど2サイクル入っているのでどこを切っても成分は変わらないですよね。
つまり、50Hz地域の人は1/50秒か、その1/2,1/4,1/8のシャッタースピード(1/25・1/13・1/6・1/3・1/1.6秒 ※Nikonの場合、、)がベストだってことです。
※60Hz地域の人は1/60秒もしくは、1/30・1/15・1/8・1/4・1/2・1秒がベスト!

この結論はあくまで厳密な理論であって、本当は1/50秒以下のシャッタースピードでワンサイクル以上いけば、実際はバラツキはほとんどありません。(60Hz地域では1/60秒以下)

【今回の結論】
◎50Hz地域(富士川より東)では、蛍光灯下では1/50秒以下で撮れ!したらバラツキが少なくなるんだよ!

◎60Hz地域(富士川より西)では蛍光灯下では1/60秒以下で撮れ!したらバラツキが少なくなるんだよ!!

んで、蛍光灯下での高速シャッターは絶対やめたほうが良いかもね・・・。

皆さんお疲れ様でした・・・・。
なんだか、授業のようになってしまったですが、↑これだけ覚えておくといいことあるかも。(うんちくネタくらいにはなるハズ!)

※今日は記事書いてる私自身も疲れちゃいました・・・。。。さ、帰ろーと、



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