「白の感受性」を高める稽古


本題にいくまえにくだらない話を一つ。

昨日の深夜、テレビでウインブルドン男子準々決勝がLIVEでやっていたので、ついちら〜とみていたら、どうやらナダルが脇腹を痛めていて、アメリカの若手フリッツ相手に圧倒的不利な状況な場面が映し出されておりました。(3セット目)さすがにナダルといえど、この試合は厳しいかな、、となんとなく見続けてしまいました。3セット目はフィリツがとり、脇腹を痛めていたナダルは、いつ負けてもおかしくない戦いが続きます。しかし、ナダルが4セット目を奪取。セットカウント2-2になり、ここまでくると、この先を見ないわけにはいかないわけでして、当然そのままTVを見続けます。5セット目はゲームカウント6-6までもつれ込み、タイブブレイク勝負となりました。

そして結局、タイブブレイクを制したのはナダル。。

ぜんぜん本調子でもないのに負けそうな試合に勝つ。しかも強い相手に、って、鋼のメンタル。BIG4ってみんなこうなのか?とにかく凄まじい試合だったなぁ。。日本人からこのクラスの人が出てくることがあるのかどうか?って愚問かな。(しかもこの試合、まだ準々決勝だったんだよねぇ..)

試合時間は4時間21分だそう。試合の終わった頃には、窓の外が明るくなっている始末。。
というわけで、今日はものすごーーーい寝不足なんです。。。

ところで、今季のウィンブルドンは入場制限なしで開催されており、マスクしてる人は一人も見かけませんでした。

日本も早くイギリスを見習えよぉ〜。屋外でのマスク禁止!とか強くいえよぉ。安全安心第一とかいってるから円安一人負け(ルーブルから見ても)になってしまうんだよぉ。これは完全に政治のミスリードだと私はおもいます。(感染者数は何やっても増えるときは増えるんだから..)

くだらない話は以上、(愚痴だから読まんほうがええです)


さて、今日の本題。いつものセットが組まれています。
白ケント紙 を背景に 白いデスマスク を撮りました。


背景紙とデスマスクは「白」ですが、この白っていっても同じではないんですよぉ。

まずはRAW現像時に、デスマスクの左頬あたりで「ホワイト」を設定しました。スポイトで指定した場所のRGBの数字を同じに揃えるコマンドです。(画像処理アプリなら大抵ついてる機能)

すると、背景の色が黄ばんでいるようにみえます。まぁ、もともと、白ケント紙は赤ぽい白の印象がありますが、実際はここまでは黄ばんでいません。


次に、背景の白で「ホワイト」を設定。見た目の印象的にいえば、デスマスクの白はこっちの方が近いかな。


私は白を少し青くする方が好みです。色温度を調整し、Bよりも青くしてみました。
見た印象としてはこれが一番しっくりくるかな。

RGBの数字をぴったり合わせる「ホワイト」は、ちょっと生成りっぽく見えます。印刷したら、さらに黄色くなっちゃうことが多いです。

なので、
冴えた白にしたいなら、少しだけ「青みがかった白」にする のが良いとおもいます。


今度は、同じデスマスクを屋外の日陰に置いて、WB=晴天(デイライト)で撮ってみました。(無調整)

いつもだったら、ただの「白」と判断しちゃう写真でしょう。でも今日は、白の話をしているせいので「青みがかった白」ということがよくわかるでしょ?(白という言葉の固定観念だけで脳が処理しているため、そこまでちゃんとには見ていない)


今度は日向に置いてみました。
日陰より、青くはありませんよねぇ。もしかして、これが真っ白なのか!?



はいはい、というわけでおさらい。

デスマスクの左頬の値を抽出した色をフォトショ塗ってみたものを並べてみました。白といっても、それぞれ全然違うでしょ?

実はですね〜、RGBが揃ってる白は「A」だけ!
さらにいうと、B〜Eは全て青(B)が多い「白」なんですぅ〜。

ね?RGB揃えると、少し黄色い印象になるって意味、感じていただけましたかね?(RGBの数字が揃ってるのがエラいと思ってる人!そうじゃないと私は思います)

この結果から、そもそもこのデスマスクの素材は「青っぽい白」であることが推察されます。(でも多分そう)
つまり、スポイトで白(RGB揃い)を合わせちゃうと、本物の色から遠ざかるんですね。


最後に、ちょっと試してみますね。

これは、とある作陶の先生が作ったちゃんとした「白磁器」。
あなたはどんな白にみえますか?

正解は「シアンがかった白」。RGBでいうと、Rが少ない白。なんとなく、見えたんじゃないですかね?

ちなみに、高級な白磁はシアンぽいもの多いようにもおもいます。
だから、これをスポイトでRGB合わせちゃうと、台無しになっちゃいます。
※試しに台無しにしてみるとこぉ!

「チャート写し込むと大丈夫じゃん!」って考えていませんか?それねぇ、ほとんど意味ありませんから。

なぜなら白の偏りは数値の差が微細すぎるので、チャートでホワイト出しても、ほぼ合いません。その場でちゃんと見て、その白の印象を覚えるしかないとおもいます。(白磁撮影で経験済み..)


今日の話をまともに読んだ方は、白に対しての感受性が高まったとおもいます。

確かめたいなら、街に走っている「白い車」の塗装をみてください。白といってもいろんな白が見えてきますから。安い白、高級な白、、流行りの白、、、メーカーによっても違いますからね。
それに、日陰と日向、早朝や夕方、光の色によっても見えかたが変わってきますから。

白い車をよく見ることを繰り返すことで、知らぬうちに、あなたの白の感受性が高まります。ホント、ホント。

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トップライト+片側レフで立体感をもたせる



トップライトの下に 正六面体(つまりサイコロのようなもの)を「左右対象」になるように置いて 写真を撮ってみました。なお、このサイコロは白いペンキで塗られており各面がムラだらけですが、ご容赦ください。


トップライトだけだと、上面だけ明るくなって、左右の立ち面が暗くなります。
これじゃぁ、なんかサイコロに見えません。じっとみ続けていると、全然違う形にさえ思えてきます。


そこで、例のレフ板秘伝のレフ板を左サイドに配置してみました。


おおおーー!上が一番明るく、左がやや明るく、右が暗い。。
なるほど、これでサイコロ状のものと認識できるのですね。


それでは、右側にもレフを追加したらどうなるのか?(つまり、両サイドレフ囲み)


左右の立ち面が明るくなって見やすくはなったが、立体感がなくなりましたかね。むむむむ。


レフで囲んで全体を明るくすると全てが満遍なく見えるので安牌ともいえますが立体感が損なわれることもあります。

基本、左右の明暗差があるほうが、立体感がもたせられることが多いです。(全てのケースにあてはまるわけではない、また、左右のレフの距離を変えるという手もあり)


なんでも「レフで囲えば良い」ってことではないんです。
私の場合、トップライト下のブツ撮りでは、この「片側レフ」を選ぶことが多いですかねぇ。。(その判断は、ご自分で..)

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見逃しがちな「背景の外側」に注意!



すみませんすみません、おととい昨日、に続き3日連続で同じ被写体で同じようなセットになりました。(このボトルが説明するのにちょうどよかったのね)
でも、訴求ポイントが全然違いますから、心して読んでください。

黒ケント紙の背景で、例のボトルを撮ってみました。


すると、まぁこのような具合に写りました。ふつーにちゃんと撮れているようにおもえます。しかーし、、よーく見るとぉ、


謎の白いものが写っているではないですかぁ。。
左右非対称にこんな写りこみがしちゃうのは、ブツ撮り的には「重大インシデント」といえます。

さて、これは何が原因なのか?

※見えやすいように「ハレ切り」をどかしました

これねぇ、実はプロでも見逃しがちなことで、よくやっちゃうことなんですよぉ。特に今回のボトル形状の被写体の撮影ではよく起こります。
実は写真構図の外側、背景紙の外側が明るい色のものが写り込んでいるわけです。

ボトルのネックは、今回セットでは右側黒ケント紙背景の面積が広いため右側はそんなに目立たず、左側の明るいグレーのが写り込んじゃって目立つってことです。

円筒形被写体は、背景の外側まで簡単に写り込んじゃいます。気をつけなきゃなぁ。。


背景紙が黒の場合の回避策は、外側まで「黒布を貼る」です。布じゃなくても紙でも良いです。とにかく、黒が必須です。


背景外の黒処理をした写真はこちら!
雑情報が消えて随分スッキリした印象になりましたよね。右下の白も消えています。


一番問題多きネックを比べると一目瞭然。よく見ると右側にも細い白筋がありましたね。遠くの外側を拾っていたというわけですね。

ブツ撮りって、こーゆー細かいことの積み重ねなんです。完璧にやるには近道はありません。

たとえば、今日の技を覚えて実行したとしても、背景と黒に隙間があると細い白筋が写り込んでしまいます。やったつもりでも完璧でなければ意味ないことも多いです。

光の作用は物理現象なので、少しの隙間も許してくれません。むかしお母さんに昔いわれたでしょ?トイレのドアは最後までちゃんと閉める、って。こーゆーことでも、そのお母さんの教えが役に立つわけであります。

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