知ってほしい、ライティングの「アプローチの正しい順序」


ライティングの大きな要点は、ざっくりいうと、実はたった2つしかありません。

・ どこから照射するか?(光の方向)
・ 光の質をどうするか?(光源面の大きさ)

ホントにざっくりだと、この2つだけです。
ただ、撮影者の作画意図を最適に反映させるためには、この2つの「順序」が大切となってきます。


まぁ、お顔ライティングを例に少しやってみますから、そこでみていてください。

まずは、どこからの光が良いのか? を、原初的な点光源(小さな光)の「高演色LED電球」を使って探ってみましょう。最初に、光の方向を探る わけです。

お顔の横にから照射してみた。うーん、お顔半分が影になって、全く見えない。つまり、こっちからじゃないということだな。


次は、ド正面のレンズ上から男らしく、ドーン!と…お顔がぺったりしちゃったね。しかも、顔の後ろのヤなところに、影が出ちゃってるし。少なくともこの影はなんとかしなきゃいけないね。


影を下に落とすため、そのままライトを上げて角度を調整してみた。
まぁ、悪くはないんだけど、お顔が全部見えすぎちゃってるのが今日の気分じゃない。。ここからじゃないな。


ライトを少し左からにしてみた。
お!なんかいい感じ。よし、光の方向はここからで決定!

さて次の問題は、この光の大きさのままで良いのかどうか?お顔に影がシャープに出てるのは、ガッツリ強すぎる光だよなぁ。もう少し優しい光にしたいかな。

ということはだな…


枠に貼ったトレペで「ディフューズ」してみた。つまり、光源面を広くしてみたってわけさ。いい感じに優しい光になったね。よしよし、本番これでいこー!
※ちなみに、光源面を大きくする方法は、他に「バウンス」というやり方もあるのだ。

とまぁ、ライティングアプローチをするカメラマンの寸劇をみていただきました。
何がいいたいかというと、最初に「面光源」をありきではなく、「光の方向」を先に考えるべき! ってことをお伝えしたかったのであります。

重要度順でいうと、1.光の方向、2.光の質(大きさ) の順番なのです。その大切な方向を探るためには、点光源やるほうが方向をつかみやすいのです。

とはいえ、現実的には最初から、あたりをつけて面光源で探ることが多いとはおもいます。(面倒だからね..)それに慣れちゃって、ライティングのアプローチの鉄則を見失いがちなので、今日はあらためて「正しい順序」をお伝えしました。

これを覚えておくと、ディフュザーがなく面光源にはできない状況でも、光の方向をしっかり見極められれば、ベストではなくともベターな写真が撮れると思います。


で、さっきのディフュザー越しのライティング。同じ位置からソフトボックスで照射するに差し替えると、ほぼ同じライティングになる、ってことを付け加えておきます。

今回、人物顔(ぽいもの)での寸劇でしたが、ブツ撮りでも全く同じ。てか、むしろシビアなライトが求められる「ブツ撮り」のほうが「点で探って面にする」という鉄則が重要ではないかとおもいます。

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【ブツ撮りテク】床面背景紙をテカらせると背景の高級感がアップするらしいぞ!



本日は、昨日のちょい延長戦背景紙の話 です。(被写体は飾りなのであまり見ないように..)
床面背景紙の撮影で「床をテカらせると高級感のある背景素材に見える」ということをもうしました。どの程度そうなのかを実際に見ていただきます。

ごらんの通り、カメラを俯角45°アングルで構え、いつものように  美しい光の撮影照明キット26cm横棒 でトップライトを組みました。カメラ下には、秘伝のレフ板 を配置しています。

床面紙に 光を反射させない「真トップライト」 と、光を反射させる(テカらせる)「逆トップライト」 の違いを見ていきましょう。


まずは、濃いグレーのケント紙。
「てかり無し」は、なんだかビンボー臭さが漂ってるような気がしませんか?
対して「てかり有り」は、濃度は薄くなりましたが、背景の高級感が増したように感じます。


続けていきます。
今日は、色紙(ケント紙)も含めて試してみますね。


「うぐいす色」はこぉ。


「ピンク」はこぉ。
いずれも反射により色の濃度が淡くなりますが、「ちょっと良い背景」を使ったように見えるんじゃないでしょうか。

順光(真トップ)は色を鮮やかに発色させることはできますが、それとともに紙の素材感(テクスチャー)まで精細に見せてしまいます。見てる人は無意識に「あー、紙を敷いて撮ってるんだな」と思い、「ビンボー臭さ」を感じてしまうのではないかと、私は思います。

一方の「てかり有り」では、表面をてからせて紙特有の素材感(ビンボー臭の素)を分かりにくく しています。ぶっちゃけ誤魔化しているんですね。その結果、あたかも良質な背景素材を使っているかのように見える という、ある意味「卑怯なテクニック」なわけなのであります。


最後に「黒ケント紙」。
そもそも、黒なので紙のテクスチャーが見えにくい特性があります。黒ケント紙背景に限っては、全体を黒くしたい場合は「てかり無し」という選択肢もあるとおもいます。(さほど、ビンボー臭は感じない)

黒は「てかり無し」の評価があがりましたが、「てかり有り」も黙ってはいません。
ぱっと見、「つや消し黒のデコラ」を使っているように見えなくもない! そう思いませんか?

えーー、床面背景紙をテカらせると、写真全体のグレードをちょいとあげることがわかったとおもいます。ですが、忘れてはいけないのは、今回、被写体のライティングは全く無視していること。床面背景紙を照射するライトと被写体照射ライトは表裏一体。被写体照明を優先すると、床面背景をテカらせられないこともあります。(致し方ありません..)

結論としては、
あまり背景の高級感を求めすぎずに全体のバランスを考えつつ、おおらかな気持ちでライティングを決めて欲しいとおもいます。


 26cm横棒 (50cmソフトボックス用)

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トップライトの白・グレー・黒の立ち上がり背景紙セット、どんな差が出るか?



本日は、背景紙のお話。
ケント紙でアールを作り、立ち上がりを作った背景です。水平〜俯角が浅いアングルでは、背景紙の立ち上がりが必要となります。
高さのある被写体だと、このスタイルになります。
白背景を使うこと基本。特に初心者様には白背景をオススメしています。
※今回の記事は背景の話につき、被写体はあてこみです。気にしないでください。


今回あえて、白以外を使ったらどーなるかをお見せします。
比べてみるのは、「白」「薄いグレー」「濃いグレー」「黒」の4種のケント紙(四六判)


トップライト(フロント気味)で、ケント紙は立ち上げて使います。
それでは、一気に全部お見せいたしましょう。





えーー、これらを見て何か気が付きませんでしたか?
あ、くれぐれも背景だけを見てくださいね。


分かりやすいように並べてみました。

白は見事な均一な背景 ってことは、お分かりですよね?
まぁ、薄いグレーも、まぁ均一といってよいでしょう。


ところが、「濃いグレー」と「黒」は、アール部に、横一線暗い部分が目立ちます。均一背景にはなっていません。中途半端なムラになっているということです。あんまり気分の良いものではないです。(無背景撮影としては、質が悪いとおもいます)

アールを浅くすると少し目立たなくはできますが、完全にこの「暗いたまり」を避けることはできません。
そして、色背景でも同じことがおこります。濃いグレーのように、濃度が濃い色だと特に目立つたまりができると考えてください。(紙が特殊なマット素材だとたまりがでないこともありますが、)

一方の「白」では、そのたまりは出ません。明暗があったとしても、まろやかなグラデーションになってくれます。(薄いグレーも白に近いと考えてください)これが私が普段からビギナー様には「白背景」をオススメしている理由の一つでもあります。

それでも、どうしても色背景を使いたい、って場合は「すごーく薄い色」を選ぶと、たまり問題は起きにくいとおもいます。


立ち上がりがある背景では「アールのたまり問題」が起きることがありますが、俯角が大きい(見下ろしアングル)床面だけ使う撮影では、アールがありませんから、たまりもできず、均一背景にすることができます。


ちなみに、これは「やや逆トップ」でライティングしています。床背景の全面を均等にテカらせてるイメージです。(実際、床背景全体が均一になっているでしょ?)ただ、このテカりは本来の紙色より濃度が薄く(淡く)見せてしまう弊害もあり。なのに、わざわざやや逆にしているのは、少し紙をテカらせた方が高級感のある素材に見せることができるから。(ややもしたら紙素材は、ビンボー臭くみえますもので、)

床面紙背景を美しく見せるするコツは、全体を平等にテカらせること。 です。
床置き撮影では、床面全体を照射することを目指し、あとからそこに被写体を置く、という順序で、ライティングを考えていくと、分かりやすいかもしれません。(被写体より大きい床面を制していれば、自ずとその中にいる被写体はカバーできているということになるのね..)

あ、床面紙撮影でもっと重要なことがありました。紙の折ジワなどは厳禁!全部台無しにしてしまいます。なので、ケント紙の扱いは、細心の注意を払ってください。(大きな紙を扱うのは慣れが必要かも..)
※ ケント紙に折ジワ対策として、私は こんなもの でケント紙を大切に保管しています。


 26cm横棒 (50cmソフトボックス用)

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