King 片溝式35mmフィルム用現像タンク の今さら話


今日、倉庫からこんなものを発見しました。
皆さんこれがなにか、わかりますぅ〜?

いやいや、知らなくたって今後のあなたの人生に影響しません。てか、今写真を嗜んでいる人でも知る必要なしなものです。

実は1900年代に私が使っていたモノクロフィルムの5mmフィルム用の現像タンクです。多分、ダークホース的な「King 片溝式現像タンク」です。

当時、モノクロフィルムは自家現像をしておりました。まぁ、カメラマンなら半数くらいはそーだったんじゃないですかね?当時の現像タンクの主流は、ステンレス製のマスコ(両溝式)、あるいはLPL(両溝式)だったんじゃないでしょうか。私も学生当時は、LPLのステンタンクを使っていましたもん。(高級なパターソンもありました)

当時私は、西麻布にあった久保現像所現、久保元幸印画研究室 に仕事でもないのによく遊びにいっておりました。そして、久保さんに現像やプリントのテクをいろいろ教えてもらっておりました。(若気の至りでずーずーしかった..)

LPLで現像すると溝の間が細く、よく現像ムラを起こしていたことを久保さんに相談すると「Kingの片溝式が良いよ」と教えていただきまして、早速、3本リール用のものを2個買いました。(このKingプラ製は、ステンに比べて安かった)

これはプラ製ながらも溝の間が広く、現像ムラが起こりにくい構造です。これを使ってから以降、攪拌不足による現像ムラを起こした記憶がありませんもん。しかも、片溝式なので、ダークバックの中でも簡単にフィルムを巻き込めちゃうというおまけ付き。安いタンクが一番良かったなんて、久保さんに教えてもらわなければ、自分では絶対気がついてなかったとおもいます。

撮済みフィルムを巻き込んだリールを、中心のコマに通していく。
3本用なので、3つのリールまで現像処理が可能。

ただ、私はベース面を合わせて、一個のリールにフィルム2本巻き込んでいた。つまり、このタンク一個で、一気に6本の現像ができるようにしていた。

さらに3リールタンクをもう一つ持っていたので、時間ずらしの現像(定着の時間に次のタンクの現像を始める)をすると、一気に12本の大量現像ができていた。

そのかわり、風呂場いっぱいにフィルムを乾かしていたため、次の日まで風呂には入れなくなる。。

3リールの必要がないときは、付属のクリップで止めて使う。
リールの中心にはスクリュー状の穴が空いており、コマを時計回りに回すと、現像液が下側に対流する仕組み。よく考えられておる。
リールに撮済みフィオルムを巻き込む → リールをコマに装填。→ タンクに入れる。
フタをして回してロック。ここまでの作業「全暗」で行う必要がある。(私は、ダークバックに入れて行っていた)

※ちなみにドラマなどの現像シーンでは赤ランプがついているが、それは感度が低いプリント現像時の話。対してフィルム現像は「全暗」が必須。

私のやり方では、30秒に一度コマを時計回しに一回転させた攪拌。(撹拌の流儀は人それぞれ)

なお、コマの中心に穴に温度計を入れて現像液の温度を常時確認していました。(デジタル液温計をつかっていたなぁ..)

毎回、背合わせ現像(ベース面合わせ)をしていましたが、失敗をした記憶がありません。Kingの片溝式の溝の間に、それだけ余裕があったからかも。なお、当時kingはこの片溝式の他に、巻きつけが簡単な「ベルト式」も販売していたがこれは現像ムラがおこり、ダメなやつなのでご注意を。

ここまで詳細に買いておいてなんなんだけど、この20年以上使っていない現像タンクの話は、実はどーでも良い話。もう忘れてください。

本日の記事で一番伝えたかったこと。それは、、

もはや耳タコでしょうけど、今日の写真も例のキットでライティングしておりました。(忘れちゃいけないのは、本ブログは営利目的だってことなのね)
※TOPの集合写真だけは例の「背景伸ばしテク」を使っています

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「遠めのフロントトップ(非推奨)」「近づけた真トップ(推奨)」の分かりやすい照明効果の違い


昨日お伝え した 美しキット でカバーしきれない大きな被写体のための「被写体から離し目めのフロントトップ(カメラ上からの順光)」で、あえて小さいもの(このライトでカバーするもの)、スーパで買ってきた「ざる蕎麦」で試してみることにしました。
結果はこの通り。
でもまぁ、古いサービスエリアのメニュー写真では、こんな感じの写真を使っていることありますよね。ただ、たいていは「古いお店」特に「戦後の昭和にできたお店のメニュー写真」、、ってことですかね。つまり、古い考えの照明方法といえます。
次に、常に本ブログで推奨 している「被写体にできるだけ近づけた真トップライト」で撮ってみることにしましょう。斜ふかんアングルなので、真トップライトは、やや逆振りになっています。
ね!? やっぱ、こっちでしょう。
平成以降は、料理ライティングはこっちが主流だとおもいます。

見下ろし系アングルだと料理以外の小物ブツ撮りも、基本はこれで良いとおもいます。

昨日お伝えしたライティング(離しめフロントトップ) は、あくまでトップの面光源の大きさが足りない場合の、仕方なしの策。まんばんなく明るさを与えているだけ..。だから「美味しそう感」はまるでありません。

とにかく、普段は「被写体に出来るだけ寄せたトップライト」を基本に考えてください。(単品料理写真だった、だいたいこの形でいけるんじゃない!?それと、手前レフは忘れないでね..)

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美しい光の撮影照明キット:大きな被写体をムラなく照らすライティング


えーーーー、今やってる1分尺ほどの動画編集ですが、
マスクで切った素材が28階建になってしまい、
数秒のレンダリングが、
M1マシーンをもってしても、
全然進まない事態に陥っております。。。

1080p編集の動画ですが、
マスク切り4K画像を6枚並べて動かしておるので、
そりゃそうか…な話なんですけど、、、、
(6枚並べが2弾重なる部分があるんです)

まぁ、そんなレンタリング待ち時間に、別マシンでブログを書きます。

レンダリングが終わったら動画編集に戻る → プレビュー → 修正点を編集 → 再びレンダリング → ブログ執筆…. の繰り返し
といわけで、本日の本題。

美しい光の撮影照明キット、つまり、50cmソフトボックス で作る
トップライトでカバーできる被写体の大きさは幅30cm以下 としています。幅50cmの面光源ですから、美しい光を発揮するには幅30cmがホントギリだとおもいます。

そうはいっても、時にはそれより大きなものを撮らなきゃいけない!
そうでしょうそうしょう。ということで、美しキット「大きな被写体でのライティング」を御指南いたします。

そもそも、このライトでカバーしきれない大きな被写体を、いつもお教えしている「真トップライト」で撮るとどうなるか?(上写真のセット)

お教えするのにちょうどいい大きさのものがなかったので、アマゾンダンボールを被写体とします。(ごめんね..)

撮った写真をみると、右側がカバーしきれず、暗くなっていることがわかります。まぁ、この光のムラをドラマチックな光と考えるのであれば、これでもいいんでしょうけど、通常の商品写真じゃ、ちょっとね。です。

で、こんな時の対策。
あ、でもこの方法「どーしても面光源の大きさが足りない」って時であって、仕上がりレベルは落ちちゃうことは覚悟してください。

ライトを被写体からある程度離して「フロントトップ・ライティング」にしましょう! です。

いつも言ってることとは逆でしょ? これはキレイにライティングしてるというより、なるべくムラがないような光で明るくしてる ということなんです。

そりゃぁ、仕方がございません。だって、限界の大きさを超えてるんですもん。

ポイントとしては、カメラレンズ上、つまりど真ん中からまっすぐ被写体に向かって照射する、です。これは被写体の影がなるべく少なくする工夫です。
こんな感じに写りました。まぁ、ベタ光ですね。でも、商品はちゃんと見えてはおります。とにかく、仕方がありません。これしかできないわけですから。

でも、撮影後にちょっと頑張れば、次のような仕上がりにすることができます。(頑張りかたは、以下リンク記事参照)
【Photoshop技!】無背景写真の「背景のばし」

ちょっと頑張れば、少しは見られる感じにはなったでしょ?商品の情報だけ伝えるという目的だけなら十分かもしれません。

【ワンポイント!】頑張ると商品影の継ぎが変になっちゃうこともありますが、変になったところを「消しゴム(ぼかし)」でうまく消せば馴染みます。

このフラットに明るくしているだけのベタ光でよければ、背景紙の幅をもっと広くすれば、さらに大きい被写体でもこのレベルの写真になるはずです。

えーーー、繰り返します。
ただこの方法は、あくまで大きい被写体を「なんとかする技」です。商品を魅力的に見せる技ではありません。商品がどんなものなのかを伝えるだけのライティングです。室内灯だけで撮るより、多少ましくらいですかね。

とはいえ、ちょっとは役に立つ知識であるとおもいます。(プロとしてはしたくない技だったりします..)
※実は、先日のニコパチ顔写真ライティング と基本同じだったりします。

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