三角定規の断面(3mm厚)で「鉛直(垂直)被写体」のピントを学ぶ





本日は、昨日のピン面の記事 の補足的な話。

三角定規の断面(3mm厚)を使って「鉛直(垂直)被写体」のピント学ぶ。 という、一見クレージーに見えますが、正確な鉛直を出すため「三角定規」を使うわけなので、本当は誠実な方法だとおもいます。
※「鉛直(えんちょく)」 = 重り(錘)を糸で吊り下げたときの糸が示す方向。

水平な天板に三角定規を立て完全な「鉛直線」を作る。(三角定規断面)
立てた三角定規の高さの中心にある「赤ペン印」にピントを合わせる。
A、B、Cの異なるチルトアングル(上写真)で撮影し、
三角定規の上端と下端にある「赤ペン印」の合焦の程度を比較検証する。
なお、60mmF2.8レンズで絞り「F5.6」に設定。

えーー、上記が今日のやること。


ABCのアングルで撮影された全図を3枚並べてみました。この大きさでは何も分からないので、Top & Bottomを切り出して並べてみますね。※左下端の丸ワイプは、撮影カメラのシューに取り付けた水準器の上から見た様子



Aの水平アングルは、TopとBottomいずれもピントが合っています。つまりこれは、フォーカス面が合っている、ということ。

わずかに下に振っているBでは、Bottomはピンが合っているように見えますが、Topはボケていることが分かります。カメラを下に振ると、Topが近くなりBottomが遠くなります。ピン位置より遠くは、比較的ピントが合いやすく、手前は合いにくいのでこの結果になりました。

さらに振り幅を大きくしたCでは、TopもBottomもかなりボケています。


でぇ、、よくよく考え直してみてください。今回、下に振ったといっても、2.5°もしくは7°という僅かな角度。それでも鉛直線上のピントが怪しくなるということです。水平で構えているつもりでいても僅かな角度の狂いでもピンに影響しちゃうということなので、確実に水平にしなきゃいけないのであります。

また、近いものの撮影で大きい俯角(例えば45°等)まで振ってしまうと、鉛直線上にピントをあわせるのは不可能ということも覚えてくださいね。


ちなみに鉛直の代表被写体、、、それは「全身人物」です。これまでも、形が歪まないように 「水平狙い(レベルアングル)」が基本 といってきましたが、ピントをあわせる意味でも「水平狙い」が大切といえるとおもいます。。
※全身人物撮影の件、詳しくは以下過去記事で、


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