ブツ撮りで常備しておきたい作業アイテム(プロ的には必要なもの)


ブツ撮り作業 をおこなう上で、
常備しておきたい作業アイテム をいくつかご紹介していきます。

■黒テープ(パーマセル)

まずは絶対欠かせないもの。それは、黒テープ(パーマセル) です。この意見はプロの方には異論のないところだとおもいます。
主な用途は、仮止め用テープ としての役割でしょう。しなやかな素材で曲面にもフィット。それなりに強く固定できるのに、剥がしやすく、接着剤が残りにくい という特徴があります。やや高価なテープですが、プロ的には外せないアイテム。似ている性質のテープもありますが、私はやはりこの「黒パー」一択と考えています。

もともと、遮光(ライティング・カメラ機材)のために作られたものかもしれませんが、実際には「仮止め」のために使うことが多いような気がします。

■両面テープ (紙製/弱粘着のもの)

地味に役立つのが、両面テープ です。紙製の弱粘着 のものが良いでしょう。幅が細いものが、便利な気がします。(写真のは10mm幅)

■ソルベント (シールなどの糊剥がし材)

もともとペーパーセメントを薄めたり除去したりするものですが、
ミツワ ソルベントシール剥がし(テープの糊除去)に使うと絶大な威力を発揮。被写体のシール剥がしに使います。
これを知ってしまえば、世に出回っている「シールはがし剤」として売られているものは”全部インチキ(糊が残ってホントにダメ)”だと思うはずです。

シール剥がし(テープ剥がし)での使い方。ディスペンサー を使い、シールをゆっくり剥がしながら、剥がれ面に数滴づつ滴下してくと、ウソのようにキレイに剥がれます。付着が残った糊もソルベントを布に染み込ませ拭き取ると除去できます。(古く固まったものは、 たまに除去できない場合もある)

ただ、この強力さがゆえの問題があります。それは、指に付着するっと指が白くなること。 これが怖くて他のシールはがし材なるものは、役たたずにしか作れないんでしょうね。ちなみに私は、シールや糊をキレイに除去するという主目的の達成のため、「指が白くなる問題」は全く気にしていません。(個人の判断におまかせします)

※ 使用時は火気厳禁!

■アクリルキューブ・アクリルプレート

被写体を立てたり浮かしたりする仕掛けを作るのに便利なのが、アクリルキューブ やアクリルプレートです。
アクリル材は少し高いですが、高精度なので仕方ありません。(正しく垂直とかね..)
なお、斜め45°キューブにつけているのは、剥がせる両面粘着ゲルテープ と同等のもの。ここにブツが簡単にくっついて便利です。

■ひっつき虫

テープを使わずにポスターなどを壁に貼るために作られた文具 ひっつき虫。極小にちぎって使えるのがGOO! 「被写体の固定」や「転がり防止」に役立ちます。
私は、ブツ撮り作業ですごく良く使います。

■セーム革(大きめ)

金属などの被写体の拭きムラを除去するのに最適だとおもうのが、セーム革 だと考えます。ハイテクのシリコンクロスみたいなものは食いつきが悪く、拭きムラを除去する力が弱いと感じます。ものによっては、余計に拭きムラが拡大することも。対してセーム革は、素材表面にしっかり食いついてくれるので、頑固な拭きムラも除去する力に優れています。
私が知らないだけで、今ではもしかしたらセーム革を超える新素材の布があるかもしれませんが…。

※ちなみにこれはイタリアの高速道路のPA売店(トリノあたり)で安かったので買いました。車のボディーを拭く用なんでしょうね。

■無水エタノール

被写体の清掃によく使うのが 無水エタノール です。被写体の素材を傷めにくい性質があるので、使いやすい洗浄液です。(※メチル・アルコールは絶対ダメ)。
空気中の湿気を吸うと劣化する(無水ではなくなる)ので、ディスペンサー(ハンドラップ) などに入れて使います。

※ 使用時は火気厳禁!

■ブロワ

現代では、フォトショの修復ツールがあるので、ブツのホコリはあとでも除去できますが、フィルム時代のブツ撮りでは「ホコリ吹き飛ばし」はアシスタントの「主な仕事」でした。シャッター毎、直前に必ずアシスタントがブロワによる「ホコリの吹き飛ばし」 → 「シャッター」てのがルーチン….てか、もはやそれは、ぜったいやらなければいけない「儀式」でしたね。

あとからフォトショで除去できるとはいえ、今でも 撮影時にホコリの吹き飛ばしをするのが基本 です。画処理でやるより結果、効率的ですから。。。(フィルム時代の儀式のように、厳密に、じゃないですけど..)

もちろんレンズ清掃等でもブロワーを使いますが、私の場合、ブツ清掃で使うことのほうが多いとおもいます。

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平面(紙など)の素材感を捉えるライティングを考える


本日は、いつもこのブログを読んでいただいてる方は簡単に理解できる話をします。

カメラを真ふかんで構えています。下にはエンボス加工が施された「ペーパータオル」を平面にして広げています。
平面の「凹凸がある紙」の素材感(テクスチャ・マテリアル)を捉えるライティング を考えて見たいとおもいます。

ご覧の4つの方法でライティングしています。Aは「カメラ寄りから照射」し、Bは「紙に対して薄い角度で照射」しています。右の「’(ダッシュ)」は、逆側に「レフ板」で光を起こしている、、ってことですね。

さて、この中で「エンボス加工のペーパータオル」の素材感を最も捉えてるライティングはどれでしょう?

5秒だけ考えてください。

レフ起こしの「’(ダッシュ)」組は、素材感が出ていないことは分かりますね。でも、これだけじゃ、AとBのどちらが素材感を捉えているのか分かりません。
そこで見やすいように、AとBだけ拡大表示してみました。
すると、最も凹凸の素材感を捉えているのは「B」だということが分かります。

毎日読んでいただいているブログ読者の方には、
簡単すぎた話だったかな?。

さて、それでは逆のことも考えてみましょう。
ヨレやシワがある背景紙を使うとしましょう。すると「B」ライティングは、ヨレやシワも強調しちゃいます。エラー・テクスチャも浮き出しちゃうわけですね。素材感を見せたくないとき、つまり、ヨレやシワを目立たなくしたいときは逆に「A’」を選ぶと良い ということになります。

今回のペーパータオルも平面性が悪く、ヨレまでも写っちゃってます。これは反省しなくちゃいけません。薄いライトで「平面の素材感」を表現するときは、平面性をできるだけ良くしなきゃいけない ということも、ついでに覚えておきましょう。

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商品撮影で最初に取り組むべき課題は「被写体を美しく配置すること」かもしれない


商品撮影いわゆる「ブツ撮り」では、被写体に合わせた適切なライティングが求められます。しかし、それ以前に、最初に取り組む課題べき課題は、美しく被写体を配置すること ではないかと考え始めました。

単体被写体でも、置く位置や角度によって見え方が変わってきますからね。プロである私は慣れていることもあり、何も考えずに被写体を置きます。ですが、本当に何も考えていないわけではなく、長年の経験により適切な配置が魂にインプットされており、結果、何も考えずに..となるわけです。

そもそもビギナーの方々には、そのインプットがないわけですから、ブツの配置じたい難しいことなのかもしれません。しかしながら、すぐすぐ会得できるようなものでありません。そのつど被写体に対峙し「商品の特徴説明に必要な角度」かつ「美しく見える角度」を考えるということを繰り返す しかないとおもいます。
※初心者にとって「置くこと」がむつかしいということに、ようやく気がつくことができました。

我々プロにとって「単体商品の配置」だったら、さほど難しいものではありません。しかし、例えば「同梱物商品写真」などは、複数の被写体を配置しなければいけませんから、実はプロでも難しいものなのです。(正しくは時間がかかって面倒くさい)
弊社商品ページの「同梱物写真」では、それだけに時間をかけられないので、そこそこの配置でサラッと終わらせてしまいます。(クライアントが自分だからね..)

ところが依頼商品撮影の場合は、そこそこの配置というわけにはいきません。(プロですからね..)
上写真の「真ふかん」からの同梱物写真は、微調整を繰り返しリテイクを15回繰り返して、やっとOKにしたカット。(30分はかかった..)

縦横まっすぐ系の複数被写体の配置を、正しく美しくおこなうには本当にたいへんで、とにかく「妥協しない強靭な根気」が必要です。まっすぐ整列の他に、配置具合の正解はないので、やりながら自分で導き出す必要もあります。撮影→PC画面確認→撮影→PC画面確認の繰り返しで、mmの狂いどころか、0.1mmの狂いも気持ち悪くおもえます。(ブツを動かしてくれるアシスタントがいれば、もっと早く決まるんでしょうけどねぇ)

このGIFが動かない場合は、画像をクリックしてください
それでは、私中居の配置調整の葛藤の一部始終をGIFアニメーションにまとめましたので、ごらんください。(ちょっぴり動かすだけという地道な作業が分かります)

比較していただくために、T01とT15を並べてみました。
比べてみると、T15が正しく美しい配置であることが分かるとおもいます。

ほんのちょっとのことを極めると、写真の「クオリティ」が上がることおわかりでしょうか?

そもそもなんですけど、私中居は本来はこーゆー細かい作業は苦手中の苦手。まぁ、それをプロとしての根性を発揮し、時間をかけて根気強く鍛錬した結果、T15写真を得ることができたというわけです。(正解イメージは理解していましたので、あとは根気あるのみです)

逆をいえば、初心者の皆様でも「強靭な根気」さえあれば、美しい配置も不可能ではないと…おもいます。(責任は持たんけど…)

※かつてのアシスタントの修行は、このような妥協なき根気を養うものが多かった。「髪の毛一本右へ」という指示、まじでありましたから。。
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