いい写真が撮りたい人へ、【第一回:光の質と方向を気にせよ!】


今回は少し毛色の違うアカデミック?な記事。(長文記事でゴメンナサイ・・)

ブログ上でいい写真が撮りたい人へ、という講義を始めようかと思いつきました。
私ごときが、なんだか先生ぶるのは、いささか恐縮してしまいますが、
曲がりなりにも25年間以上この世界におりますので、
みなさんに多少のヒントくらいは、お教えできるのではないかと、、考えたしだいです。


私はここのところ、仕事やブログの写真を撮るときに「いい写真をとってやるぞー」と気負って撮ったことはありません。
ただ、ちゃんと目的は理解しているので、撮る前から目指す写真は頭の中にハッキリとできています。つまり狙いはいつもあります。
そして場数による経験から、シーン毎の引き出しを多く持っていますので、
私なりに納得する仕上がりとなっているようです。


「初心者の人と何が違うんだろう?」という質問をされたら、
どう答えていいか、正直悩んでしまいます。


「25年間やり続けろ!」な〜んて、偉そうなことを言いたいところですが、
そんなワケにもいかないので、いい写真に近づくコツをかいつまんでお話していこうと思います。



この写真は、1990年に東京の多摩川の河川敷で撮った写真です。
当時私は、PENTAX67+90mm(+トライX)を首からぶら下げて、
ヒマなときには、通りすがりの人々を声をかけてポートレイトを撮っていました。
(余談ですが、今考えると信じられないくらいの重さ・・・)


この親子はたまたま、河川敷を散歩をしていただけだとおもいますが、
ここを私が歩いてたのは、たまたまではありません。
この場所は西側に対岸に河川敷が広がっており、夕日がギリギリまで差し込む場所だと知ってそこにいました。


日暮れギリギリまで夕日が差し込むということは、
夕焼けの柔らかい光がサイド光で差し込む「光が美しい場所」ということです。


光とは少し反対方向に、被写体が身体を降らなきゃいけない位置から、相手に声をかけ、振り向いた瞬間1枚だけシャッターを切っています。(あまり光が当たり過ぎないような位置から..)

意識はしていませんが、自然と身に付いた動きだとは思います。(自己分析してみると、、、確信的な行為のようです)


「写真撮っていいですか?」
「(子供に向かって、)おーー、、写真とるんだってよー」

カシャ!

って具合に・・。
たったこれだけのやりとりでした。



なんだかスゴく気風がよい若いお父さんでしたね〜。
お子さんもしっかりカメラ目線だし・・・。


サイドから柔らかい夕日なので、その陰影により人物の立体感が増して、ドラマチックな印象の写真になったと自分では思っています。






2枚目の写真も、同様に夏場にペンタ67で撮影しています。
当時、私が住んでいた東京のアパートの前にやや広いグランドがありまして、日没後に、グランドの端で撮ってます。


端ってところがポイントです。
つまり、私のうしろ(カメラのうしろ)に空が広く見えて、空全体が大きな光源になっているのです。
夏場は太陽が沈んだ直後、空に雲全体に反射して、なんとも言えない美しい光になるのです。



トップ写真とは異なり、直光ではないので、さらに柔らかい光になっていますよね?
被写体の中学生はこのグランドで、コレ以前から知り合いになった子だったので「ここに立って」と指示したかと思います。
つまり、たまたまではありません。やはり確信的です。


私の場合、このようなポートレイトを外で撮るときの優先順位は、
==================
①被写体
②光の質と方向
③背景
==================



①乱暴な言い方ですが「美人」を撮るのが一番良いに決まってます。被写体のコピーが写真なんですから、当然のコトですが・・・。

②今回のテーマなんですが、光のキレイなところで撮った方がとにかく良い!

③背景をどう入れるか、、まぁ重要なように思えますが仕事の写真でないなら、光の質と方向を重要視した方がいいと、私は本気で思います。
(背景を気にしていたら、思い通りの光にならない場合が多いため・・)


たいていの写真講座では、人物写真では背景や構図を気にしましょう。と言われるかも知れません。
でも大抵の場合、構図を気にしすぎてつまらない写真になってしまう場合が多いように思えます。


だから、私はあえて人物写真の場合、「まずは背景を気にするな!」と言わせていただきます。
背景を考慮できるようになるには,光を知ってからではないでしょうか?(光の後で学びましょう)


光があるから写真は写るんですから、光のほうがもっと重要におもえます。(物撮影でも同じですよ)
皆さんも人物写真を撮るときに、被写体をいろんな光(方向・質)を変えて試してくださいね。(自分が動いたりして、)

「いい写真が撮りたい人へ、」は、不定期で連載する予定です。乞うご期待・・・。


【今回の結論】
キレイな光の場所を探して撮れ!・・・から始めよぅ♪
したら、写真がちょっと上手になるかもよ!

追記:つい、、、プロの秘密を話してしまいました。。他のプロも皆さん、ごめんなさい^^;;



 

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One Response to いい写真が撮りたい人へ、【第一回:光の質と方向を気にせよ!】

  1. ポチ のコメント:

    写真好きなド素人ですが今度からもっと光を意識して撮ってみようと思いました。
    こちらのblogとても興味深く拝見しております。
    親子の写真素敵です!

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