プロが使う「ブツ撮り撮影台」の寸法(幅1.35m背景紙使用)



普段、本ブログではブツ撮りの背景として「四六判ケント紙(788×1091mm)」を使うことを勧めていますが、被写体が50cmを超えるもの場合、ケント紙の大きさではカバーすることができません。

次のステップとして、「ロール状の背景紙(バックペーパー)」を使うことになります。
背景紙は、フル幅の「幅2.7m」ハーフ幅の「1.35m」が主流です。※奥の白背景紙 = 2.7m 手前、グレー背景紙(ロール) = 1.35m

この大きさになると「ブツ撮りビギナー」には、ハードルがとても高くなります。真似するかどうかはさておいて、本記事では、参考までに「プロのブツ撮り撮影台」の寸法情報を明記 していきます。

まず、撮影台の床の部分。コンパネという板を使います。私の場合、3×6(サブロクと呼ぶ / 1920×910mm)のコンパネをハーフ幅に合わせてカット加工しており、1350×800mmの板 を使用しています。サブロクのまま使うと背景紙を敷いたとき、床面にコンパネが出てしまい映りこんで具合の悪いことが多く発生することから、購入時に予め切ってもらいました。
※個人的に重いのがイヤだったので、厚みが薄い「6mm厚」の板を使用。ただこれでは撓んでしまうため、「9〜12mm厚」のものを使うのが一般的。


実際に背景紙をアールを作って敷いてみるとこうなります。
奥行きの距離はおおよそ1m。 普通にアールをつくるとこのくらいになるはずです。

で、今日の記事で最も重要な情報。
撮影台の高さは60cmがベスト!
これ簡単そうで以外と難しいのです。


撮影のプロの方にはおなじみの「セットホース」。いわゆる「馬」ってやつです。私はコレを使って60cm高にしています。しかし、これかなり専門性の高いもので「高さが60cm」というものはほぼ「撮影用」のものしか見当たりません。(建築用のソーホースは、高さが80cm以上しかほとんどない)
撮影用のものでも、ココくらいしか見当たりません(しかも、受注制作)


一般的なテーブルの高さは「72cm」程度です。本ブログではいつもはコレを台として、良しとしておりますが、本当は高さ72cmでは、カメラアングルとライティング調整を考えると高すぎます。ブツ撮りを極めていくと、この12~3cmの違いが命取りになったりします。
※例えば、日本の建物の一般的な天井の高さは2.5m。台が12cm低いと、照明を12cm高くできるということで助かることも多い。

馬がないなら、高さ60cmのテーブルでいーや。とおもってネットで検索するも、一つも見つかりません。(昇降式のものを除く)テーブル以外で、なんとか皆さんに「高さ60cmの世界」を可能としてもらうために必死で探しました。

で、遂に見つけちゃいましたよ。そんなに高くないものを。。
ワークレッグという高さ58cmの脚
これを2組買って、上に板を乗せれば、理想の高さの撮影台になるとおもいます。


高さ60cmの撮影台で斜ふかん撮影をすると、このようなこのようなポジション。体制が楽なので、長時間の撮影でも疲れが少ないです。そして、ライティングをしていくうちに、この高さがベストな意味を理解していくことになるとおもいます。


最後に照明の話。この大きさの背景のでちゃんとしたブツ撮りをするには「天ディフュザー」が不可欠になるでしょう。撮影台の幅が1.35mですから、それより幅の広いディフュザーを使うことになります。(この写真はLED電球1灯ですが、実際は4灯照射でないとこの範囲は足りないです)

ディフュザーに「ユポ」使用を考えると、「幅1.6mのユポ」を選ぶことになります。1.2m幅を横使いという手もありますが、、カツカツすぎるでしょう)

というわけで、この際思い切って「1.6×1.6mのDFの木枠」を作ることをオススメします。※あとあと、必ず楽になりますし、
ディフュザー木枠のDIY指南。実際にモックアップを作ってみた。(← 1.6×1.6mに設計変更してね)


えーーー、今日の記事は、ほとんどの人は何言ってるのかわからないとおもいます。でも本格的なブツ撮りセットを作る気にある人には、欲しい情報だったのではないかと、勝手に考えております。だって、プロにとっても役に立ちそうな情報ですからね。

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