白背景撮影のメリットとデメリット



りんごを「白背景」で撮った写真です。

癖なくスッキリみえる白背景は、ブツ撮りや人物撮影で、王道中の王道といえます。比較的簡単にキレイな写真(ブツ)が撮れる白背景は、ブツ撮りビギナーさんの味方でもあります。


ライトのセッティングは、こんな感じ。いつものライトキットをトップライト(ややフロントより)に配置して撮っただけ、という極めてシンプルなセッティングです。

レフ板も使わず、50cm×50cmの小さなトップライトだけで、りんご全体が明るくキレイに撮れたことには、実は大きな理由があります。


試しに、左半分を白背景、右半分を黒背景 替えて、りんごを撮ってみましょう。


ややや、左と右では明るさが全然違うぞ〜!

はいはい、そのとおり。実は、
白背景の床面は「レフ板」と同じ効果があるのです! 
上からの光を床で反射して、本来影になるのであろう部分も明るくしているのです。もう少し大げさにいうと「白背景もライト」ともいえます。まぁ、だからビギナーさんの味方なんですよね。


白背景最強!と云いたいところではありますが、白背景には「メリット」だけではなく「デメリット」もあります。

確かに、光を反射して補助的な光を与えてはくれますが、それと同時に「映り込み」も発生してしまいます。枠線で囲われた部分は、実は白床の「映り込み」なんです。 露出が明るくなったわけではなく、白の映りなわけです。(りんごは艶があるので、鏡のように写り込んでしまう)

白床の「映り」があると、そこは「白茶けて」しまい、本来の被写体の色がちゃんと見えません。 窓ガラスに白い物が写り込んでいるとき、透過の向こう側がよく見えないのと同じ理屈です。右側の黒背景の方を見ていただくと、強い赤い色と本来りんご表面にあるのであろう「まだら」がよく見えることがわかります。 白床の映りで白茶けて色がちゃんと出てないってことだったんですね。

とはいえ、
白背景は、映りで白茶けるのデメリットはありますが、簡単に被写体をそつなく明るくみせるメリットが大きいです。欲張りゃ、色をちゃんと出したい、とかありますが、ビギナーの皆さんは、多少白茶けても、被写体全体が明るくみえるメリットを重視したほうがよいとおもいます。(これをクリアするのは、少しの勉強くらいじゃどーにもならない難しい問題だからね…なので、諦めてください..)


最後に、さらに「映り込み」が分かりやすい被写体を白黒の上に置いてみました。釉薬が掛かっている飯茶碗の焼き物です。
黒白くっきり別れる映り込み。。りんごでも同じことがおこっていました..(そして、茶碗本来の色がよく見えない..)

りんごを含め、下向けにアールがある被写体は、床の映りから逃れることができません。これを踏まえたうえで背景色や背景素材を選べるのが、プロカメラマンってものなのだとおもいます。(プロじゃなきゃ難しいかな…)


 26cm横棒 (50cmソフトボックス用)

すみません。。現在 ↑ の在庫がないので、替わりに ↓ を使ってください。。

 22cm横棒(撮影照明キットオプション)

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