03-飲み屋で話せるカメラぷち話【ニコンの話1】

【ニコンの話1】


1917年(大正6年)光学兵器の国産生産を目指して、
東京計器製作所光学部・岩城硝子製造所・藤井レンズ製造所が合同して
「日本光學工業株式會社(日本光学工業株式会社)」をつくったのがニコンの始まり。
ちなみにお金は三菱財閥がだしました。
まぁ、つまり、ニコンの最初は軍需産業だったってことです。

【ニコンが最初につくったモノは双眼鏡】1918年(大正7年)

ニコンが最初につくったモノ。それはカメラじゃなく双眼鏡だったんです。
会社自体、光学兵器の製造を目的としてつくられたわけですから、、、
双眼鏡って、戦場では目視情報を収集するのに大事な道具ですもんね。ちなみに光学兵器って、今聞くとレーザー銃みたいなものを連想しちゃいますが、双眼鏡や照準器のことだったみたいです。


【ニコンがつくった最初のレンズ】
1921年(大正10年)

ドイツからレンズ技師を招集し、本格的なレンズ開発が始まりました。
数年後、名前のあるレンズとしては同社初めての写真用レンズ、アニター(Anytar)が完成しました。
アニターは、のちにつくられるニッコールレンズ(NIKKOR)のルーツらしいです。


【ニッコール(Nikkor)レンズの登場】
1932年(昭和7年)

アニターを基礎とし開発された写真用レンズをニッコールと命名されました。
翌年、航空写真用レンズ「エアロ・ニッコール(Aero-Nikkor)」を初めて販売したようです。

 

【なんと!キヤノン初カメラのレンズはニッコールレンズ!】Hansa-Canon

1934年にキヤノン(精機光学研究所)は同社初の試作カメラKwanon(カンノン)の試作機を開発しました。
そして、1936年にはカンノンの改良型カメラ=「ハンザ・キヤノン」を販売するために、ニコンのレンズ(Nikkor)をセット売りにしちゃったようです。

当時のキヤノン(精機光学研究所)ではレンズをつくるのが技術的に難しかったので、試しにニコンさんに頼んでみたら「いいよ!」と言われてビックリって感じですかね。ニコンは民生向け製品の進出を目論んでいた時期のだったので、こんな話が実現したらしいです。
※ニコンの初のカメラ(ニコンI)ができたのは、これから12年後になります。(終戦後1948年(昭和23年))