クリップオンストロボを使った簡単商品撮影術『卓上スタジオの作り方2』



$デジタル撮影時代、周辺機材の最適化計画

えーと、昨日の続きです。

昨日の記事をお読みになっていない方はまずはこちらをお読み下さい。
→クリップオンストロボを使った簡単商品撮影術『卓上スタジオの作り方1』

商品写真の基本の照明方法は、商品の上から照射する「トップライト」です。
そのメリットは、多くの商品に適しているので、商品ごとの細かい照明位置の調整しなくてもいい点にあります。商品を置き換えただけでもそこそこ撮れてしまいます。
つまり、数撮りに向いています。

プロならブームという機材を使って上から照射することは当たり前なのですが、
それなりの機材(価格とか重さとか・・)と知識が必要になってきます。

「トップライトをなんとか簡単にできないか?」

いろいろ考えた末に、固定するのが比較的簡単な「斜めの白い天井」をつくり、クリップオンストロボで「バウンス(反射光)」をさせるという照明方法が閃いたワケなのです。。

前フリはこれくらいにして・・と、
早速、実践です。

●天井面をつくる!
$デジタル撮影時代、周辺機材の最適化計画

まずは、厚手の段ボールをカッターでカットし、35cm角の正方形をつくります。
そして、対角にカットして直角二等辺三角形を作ります。(三角定規の片割れの形)

$デジタル撮影時代、周辺機材の最適化計画

50mm幅の布製粘着テープを45cmほどで切って、縦に半分のところで裂きます。
つまり、約25mm幅×2のテープができます。

約90×90cmの軽い白い板(発砲スチロールボード等)を用意します。

端から三角段ボールの長辺をテープで止めていきます。この時、三角段ボールは白い板に対して垂直になるようにします。(写真参照)
※くれぐれも100均布粘着テープはつかわないよう。布粘着テープだけは立派なものを使うように普段から心がけたいものです。
※ちなみに私が愛用している粘着テープはSLIONTECのテープです。コレ!


$デジタル撮影時代、周辺機材の最適化計画

80×120cm(無ければそれに近しいもの)のテーブルを横に使います。奥の端に合わせて置きます。「白い板+三角段ボール」を軽く粘着テープで止めます。
必要とあらば、テーブル面と三角ダンボール面もテープで固定してください。
※テーブルの板面が白くなければ、白い紙(白ケント紙等四六判サイズ)等をテーブルに敷きます。
※B1サイズ(728×1030mm)の板しか手に入らなかった場合、長辺側を立ち上げた方が後々有利です。つまり長い天井にします。


45°の角度がついた白い天井の出来上がりです

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●ストロボのセッティング
$デジタル撮影時代、周辺機材の最適化計画

「軽いのにヘロくない卓上スタンド」「しっかり止まる、堅牢アンブレラホルダー」を取付けます。
「L型クリップオンストロボ」に「強力ラジオスレーブRF-602」を取り付け、ストロボ側のロックねじを締付けます。
最後にストロボ+「強力ラジオスレーブRF-602」を「しっかり止まる、堅牢アンブレラホルダー」に取り付けしっかりねじを締付けて光源の完成です。

上の写真のように、アンブレラホルダーの首を直角に曲げて、ストロボの頭の角度を変えて使用します。写真をみて真似してください。

$デジタル撮影時代、周辺機材の最適化計画

この時、必ずストロボの出ている方向にスタンドの足を出すようにしてください。
(そうしないとバランスを崩して倒れてしまう)
※ストロボの突き出ている逆側のスタンド足二本の上に重さのあるもの(鞄等)を置いて安定させてください。(ウェイトがあれば尚よし)

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●カメラとストロボの準備
以下のとおり、設定してください
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【カメラの設定】

撮影モード=M(マニュアル)
ISO感度=100(もしくは一番少ない数字)
ホワイトバランス=太陽光(ストロボマークにはしないように)
シャッタースピード=1/125秒
絞り(F値)=F8(仮)※1
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【ストロボの設定】

モード=M(マニュアル)
使用レンズ設定=24mm(選択できない場合は何もしない)
※ワイドパネルがある場合は使用する。
出力調整=とりあえず1/32(後で調整)※2
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※1:F8としていますが、ボケた感じの写真を撮りたいときはF値を小さくします(例えばF2.8)。
逆にもっとピンとの合う場所を多くしたい場合はF値を大きくします。(例えばF16)


●光の調整
$デジタル撮影時代、周辺機材の最適化計画

左側に卓上スタジオの組合せのストロボのセットを置きます。(写真参照)

ラジオスレーブRF-602の送信機をカメラのアクセサリシューに取付けます。
送信機のテストボタンを押すとストロボが発光します。

数回テスト発光させながら、商品を置く場所の真上に光の中心がくるようにストロボの頭の角度を調整します。(ピカッと瞬間の光ですが、何度かやっていくうちに眼が慣れてきて光軸が見えてくるはず)
【POINT!】真上というのは調整が難しいでしょう。やや左・やや奥でもかまいません。(真上にこだわりすぎない)

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●撮ってみて微調整
さぁ、とにかく撮ってみましょう。

★明るさの調整
少し暗いと思ったら・・・・。
ストロボの出力を調整しましょう。
「※2」=「1/32」でしたが「1/32+1/3」や「1/16」にしてみる。(光を明るくしている状態です)
いい感じになるまで、何度でも調整してください。(ストロボの操作も覚えましょう)

【POINT!】
カメラの絞り(F値)を小さく調整しても(例えばF8→F5.6)明るくなりますが、
ピントの深さが変わっていきます。なるべく、ストロボ側で調整するようにしましょう。


線のような影が出た。(2重に影が出る)
ストロボの光が被写体に漏れている状態です。ストロボの頭の角度を少し上に上げましょう。

★影の調整
影が強すぎる、、と思ったら。ストロボとは逆側(右)にレフ板をおきます。
好みの問題なので、ご自分のお好きなようにしてください。

写真では、100均で買ってきた、A3程の大きさの白厚紙を半分におって自立するようにしています。
何でも良いのですが、白い板を立てればそれがレフ板になります。

また、被写体の近くに置けば、それだけ影部(シャドー部)が明るくなります。離すと暗くなります。
レフ板を置く場所により、影(シャドー部)の調整ができるということです。ご自分の好みの「レフ使い」をあみ出してください。

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今回ご紹介の「卓上スタジオ」は小物であれば、置けば撮れる・・という幸せな作業環境です。
少し大きいものでも、上から撮るもの(平らなもの)であればまぁまぁ、いけます。

但し、ボトルのような縦長なものには対応してません。(切り抜きならOKか!?)
※背景が対応していないからです。

商品撮影の数撮りをするような状況では威力を発揮することは間違いないでしょう。
「わずらわしい三脚」を使用しなくてもキッチリ写るし、「コードもでてない」の楽ちんです。
テーブルの範囲だけしか使わないので、省スペースにもなってますよね。
せまい事務所での商品撮影にはピッタリの方法ではないでしょうか!


但し、、、、、
ストロボというなんとも分かりにくいものを克服する必要がありますが・・・。

で、トップ写真のセット通り、
レンズを変えて撮ってみるとこうなります。

>
サクッとこんな写りです。。

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今回登場のラジオスレーブとアンブレラホルダーについて、まだよく知らない人は過去記事を参考にしてください。
→過去記事:もう手放せない!低価格・高性能ラジオスレーブの決定版!RF-602
→過去記事:頃合いの良い、アンブレラホルダーが欲しい!

ちなみに今回の撮影では、クリップオンストロボNISSIN Di866 Proを使用していますが、マニュアル操作ができる、L型ストロボであれば何でも良いです。
外部リンク:NISSIN Di866Pro

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あ、最も大切な事をいいわすれそうでした。
今回使用した機材の一部は下記の売場で売っていますので、1ポチをくださいね。
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“噂のラジオスレ〜ブ”売場

“頃合いの良いアンブレラホルダー”売場

“軽いのにヘロくない、卓上スタンド”売場

カテゴリー: 噂のラジオスレーブ(&レリーズ), クリップオンストロボ用アクセサリー, 頃合いの良いアンブレラホルダー, 撮影術 パーマリンク

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